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13話・思わぬ人と ページ14

白熱しすぎて、私はジっとしていられなかった。

すると、スプレーの効果が切れたようで、皆から見えなくなる。



『ラッキー!!!!』


立ってても、迷惑はかからないし、叫んでも聴こえるのは……、二人ぐらい?


皆頑張ってるなー。
何か、私もサッカーについて学ぼうかな……。


って言っても、ちゃんと勝てるよね……、野坂くん……。


今の得点を見る。
もしも……、もしも勝てなかったら……。



『!?』



誰かに腕を掴まれた。
一体誰だと、睨みつけようとしたが、やめた。

今は、普通の人は見えない。
つまり……。



『や、やめて下さいっ!!』


私が手を振り払うと、怒り気味の声が聴こえた。



「貴方馬鹿じゃないの?!病院から抜け出でこんな所にいるなんて!!」



日々聴いていた声。
お母さんの声だ。



『ななな、何でここにっ?!てか、見えてる……?あ、当たり前か…。』

母「な、何馬鹿な事を言ってるの?!見えてるですって?!」

『てか、ここ選手達の関係者意外立ち入り禁止だよ…。』


すると、直ぐに係員が来て、お母さんを連れて行こうとした。



母「ちょっと、私は娘と!!!」

係員「誰もいないじゃないですか?幻覚でも見えたのでは……?」

母「馬鹿にしないでちょうだいっ!!!」



下の方で見ていた人達が少しざわめく。


「何もいないのに、何喋ってるんだろうね……。」
「幻覚でも見えてるんじゃない?」
「娘さんでも、亡くしたのかしら……。」


どんどん、侮辱される。
正直私は、助ける気はなかった。

だって、今此処で姿を現したら大変な事になる。
だから、退場してほしい。



『お母さん。休憩時、入り口付近で待ってます。』



それだけ言って私は試合観戦に戻った。

お母さんには、悪いと思ってる。
そのまま連れて行かれた。


ごめんなさい……。






すると、前半終了の合図があり、私は誰にも言わずに、入り口付近へと向かった。

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作者名: | 作成日時:2019年4月30日 12時

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