【黒バス短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

ダメなんだ(灰崎祥吾) ページ32

灰崎side


ずっとこんな日が続くと思ってた


初めて会った時はただ涼太くんの好きな女って事しか思ってなかった

お前を俺に夢中にして、涼太くんの悔しがる顔を見るだけでよかった


なのに……



少しずつお前は俺に惹かれていった



俺の誰よりも大切な人になった




「……あいつは、今何してる？

隣にはあの花宮とかいう男がいるのか？


あいつは……Aは、俺の事なんてもう忘れちまったのか？」



目の前に立っている涼太くんは公園のベンチで力なく座っている俺を見つめ、目を見開いて驚いた顔をしている


俺が涙を流してるせいだろう



「俺はAがいないとダメなんだ

あいつ以外何もいらない、欲しくない


Aをどうしようもなく愛してるんだ」



俺は下を向いているから、涼太くんがどんな表情をしているのか分からないが、きっと哀れんでるんだろう


腰を上げて家に帰ろうとすると



「祥吾くん！」




いきなりの衝撃にベンチから転げ落ちる

ふわりと香る女の匂い


俺が求めていた匂いだ

求めて、求めて……仕方なかった匂いだ


俺は堪らずAを抱きしめる



「ごめんなさい！

真はただの友達なの！


あの時、話を聞いてもらえなくて悲しくて……別れようなんて言ってごめんなさい


私も祥吾くんを愛してる」



涙を流しながら謝り続けるA


視界の端には涼太くんと花宮がいる



「もうごちゃごちゃ考えるのはなしだ


A、次に俺の前からいなくなったら……お前を殺す

だから、俺の前からいなくなるな」


「うん、うん……

もういなくならない


ほんとにごめんなさい」



これは、彼女に依存した男と、その男の全てを愛する女の物語


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いかがでしょうか？

遅くなってすみません


リクありがとうございました!!

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