第10話▽優しい匂い ページ11
貴方side
彼は竈門炭治郎と言うらしい。
竈門くんからはとても優しい雰囲気が漂っていた。
『竈門くんはさ、鬼が憎くないの…?』
鬼殺隊に入っている以上、鬼が憎いという気持ちがあるのは当たり前だ。
でも、彼からはそんな雰囲気はしなかった。
しなかったと言うより。優しさが勝っていたという方がいいかもしれない。
「憎い……もちろん憎いよ。彼らが人々の幸せを奪ったことも許せない。でもその前に、彼らも一人の人間だったんだ。」
『一人の、人間……』
「そう。だから、たとえどんなに憎くても、自分で犯した罪を後悔して、償おうとする鬼の気持ちを踏みにじるようなことはしたくないな…。」
綺麗な心の音がした。
『竈門くんは優しすぎるよ…』
「そんなことない、あ、炭治郎って呼んで欲しいな、竈門くんって馴れないから。」
『うん、分かった炭治郎。そろそろ行こうかな。』
「うん、絶対に生きてここを出よう!約束な!」
そう言って小指と小指を絡めた。
『…………優しいだけじゃ、守れないものがる。きっとそれも分かってる。分かり切った上での優しさなんだな。』
山を降りるため、私も走り出した。
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真白(プロフ) - すんすんさん» ご愛読ありがとうございます!!かまぼこ隊にこれからもっとからませて行きたい…!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!! (2020年1月27日 7時) (レス) id: 224d3c6bde (このIDを非表示/違反報告)
すんすん - めっちゃ好きです!個人的に伊之助と善逸がめっちゃ好きなので、絡み多くて嬉しい…!更新頑張ってください!お待ちしております^^ (2020年1月26日 23時) (レス) id: ac2bef4c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真白 | 作成日時:2020年1月20日 8時