40.僕のもん ページ41
「誰の女に手を出したかわかってんのお前ら?」
アハって笑い声が聞こえたと思えば
お腹に腕を巻かれて、
足が浮く
う、お腹が苦しい。
「わっ、」
急に視界が開けたと思えば、
あれ、ここ高専の、医務室…?
「待ってろ」
瞬きの間に消えた五条先輩は
多分30秒無いくらいの間にまた戻ってきた
気が付けば私の背中に刺さっていたらしい
式神の感触はなくなってて
反転術式で自動で傷が癒えていく
サングラスを掛けてない先輩を見上げれば
瞳孔が、開いてる気がする……怖い
「何かされた?どこか痛い?泣かされたの?」
壊れ物に触れるように頬にそっと触れてから
ぎゅっと抱きしめられて落ち着く香りに包まれる
「あーほんと、気抜いてんなよ馬鹿。
あんなくそ弱い奴らに捕まってんじゃねえよ」
「ごめん、なさい……」
「お前は…僕のだから。ほんと、危機感持て」
…僕の……。
それは、違います。
「先輩、私……先輩のものじゃないですから。
許嫁の彼女さんに悪いので……もう、私に、構わないでください…」
腕の中をすり抜けて先輩に背を向ける
『五条悟の相手をしたいって女は山のようにいるからね』
私は珍しい玩具で
先輩は遊んでただけなんだろうけどさ、
許嫁さんに悪いと思わないのか。
「許嫁って何?そんなん居ないけど」
「…呪詛師が言ってました」
「へ?どういう話聞いたのか知らないけど、多分勘違いしてる。」
足音が近づいてきて、
肩の上から腕が回されて
耳元に吐息がかかる
「この前縛りを結んだって言ったよね。
それ…将来、僕の妻として迎えるから、杏子Aは東京高専に置いててねって、上の人達にお願いしてきたってわけ。」
……?
「将来の妻?」
びっくりしすぎて裏声出た。
縛りって、それ。
破ったら何かしら
ペナルティくらうやつですよね?
「Aが妻になってくれないと、死んじゃうかもね僕。
まあ、上がそんな事させないだろうから、Aはもう僕と結婚するしかないんだけどさ。えへへ」
えへへじゃないわ
「私の意思は?」
「だって、僕のこと好きでしょ?」
…たしかに今日
恋心を自覚して勝手に失恋してましたが。
感情の波が激しすぎて
頭が着いてけてない…
「卒業したら、結婚しようね」
脳みそを溶かすような
五条先輩の甘過ぎる声に
私は呪いにかかったように
自然と首を縦に振っていた。
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紫色(shiro)(プロフ) - 結月さん» 結月さんありがとうございます!あんな嫌がらせマンを好きになるには相当ポヤポヤしてる子じゃないと無理だよなぁと思い書いてました笑 頑張ります! (2020年12月7日 18時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
結月 - スッゴく面白いです!!夢主、天然ですね。ハラハラ、ドキドキ止まらないです!!これからの展開も楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2020年12月7日 0時) (レス) id: ac5cec78e5 (このIDを非表示/違反報告)
紫色(shiro)(プロフ) - uka8502さん» uka8502さん、コメントありがとうございます!この作品を好きになっていただけたということでとても嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (2020年11月30日 22時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 今まで見た中で一番好きな作品です!これからも完結に向けて頑張ってください (2020年11月30日 21時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
紫色(shiro)(プロフ) - りんさん» りんさんコメントありがとうございます〜!ご期待に添えるようにがんばります!笑 (2020年11月27日 15時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫色 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/bts_Jinchimluv
作成日時:2020年11月26日 18時