闇の中の白【五条悟】

11.呪術界の宝 ページ12

｢よー、万年2級呪術師｣


｢…だれが万年ですか。まだ入学して半年しかたってないんですけど｣


｢半年もあれば余裕で昇級するだろ
って、あーごめん、俺最強だったわ｣


｢…｣


なんなのこの先輩。



死にかけてから1週間経つけれど

あれから、前よりも絡んでくるようになった



｢悟、次の授業お前が遅れたら、私と硝子が怒られるんだ。行くよ｣



夏油先輩か硝子先輩が回収に来ないと
ほんと邪魔ばかりしてくる


｢あー、A。今日の放課後空いてる？｣


｢放課後ですか？はい｣


｢特訓な。お前弱っちいから。
来なくても強制連行するから大人しくこいよ｣



夏油先輩に引きずられていく
五条先輩を見送っていたら



｢Aさん良いですね。あの五条悟先輩に、相手してもらえるなんて｣



目を輝かせてる伊地知。

そんなに凄いことなの……？



｢私あんまり詳しくないんだけどさ、あの人、そんなにすごい人なの？強いのは分かるんだけど……確か、いいお家の坊ちゃんなんでしょ？｣


私が首を傾げると
興奮した伊地知は機関銃のように話し出した。


長いから要約すると、


五条先輩は呪術師界を仕切っている御三家の人つ、三条家の人で、

そこら辺に居る元パンピー雑魚術師がホイホイ話しかけていいような御身分では無いと。

あと、チートレベルで強い
今の3年生はマジでやばいらしい

硝子先輩は反転術式で治療が使える唯一？の呪術師だし、夏油先輩もあんなに温厚な雰囲気なのに、くそ強いって。



｢……先輩たちってそんなにすごい人なんだね｣


｢はい。呪術界の宝です｣



私も、あと2年もすれば
そんなに強くなれるかな


先生いわく、大体の呪術師は
準1級とか2級で頭打ちらしい。


それに、命懸けの任務に耐えかねて
やめてしまう人も多いとか



私は、私を救ってくれた
夜蛾先生に恩返しをしたい


あとついでに、この前命を助けてくれて
看病までしてくれていたらしい五条先輩にも。



.
.
.





｢おっせーよ｣



日中、久しぶりに外。


五条先輩の無限の術で身体に紫外線が当たらないようにしてくれているらしい。よくわからないけど。


｢お前はいい術持ってるけど、それが通用しない相手に対して弱過ぎる。だから、まず体術から教えるから、テキトーにかかってきて｣



言われるまま殴りかかってみた


足払いされて転んだ。痛い。



｢はい、次｣



結構本気で殴りかかってみる

また転んだ、痛い。



……もう既にやめたい。

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