Eternally _ryuto_ (ページ38)

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38. ryuto ページ38

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マンションに着いて、エレベーターに乗り込んで、マスクを外す。

やっと一日が終わって、携帯を見ると午前1時。

さすがに寝てるかな、って家の扉を開けるとまだリビングが明るい。

これはもしかしてソファーで寝ちゃってるパターンか？

毛布かぶってたらいいけど…

なんて思いながらリビングの戸を開けると、

『あっおかえり～！ごめん気づかなくて』

龍「起きててくれたん？」

『うん、もうすぐかなって』

龍「ありがとう、ただいま」

ソファーで毛布にくるまりながらテレビを見るAに、触れるだけのキスをする。

龍「このドラマおもろい？」

『んー、私も今適当に見てるだけだから』

龍「ふはっ、笑そうか」

僕が入ってきた時、すごい真剣な顔して見てたけどな

『お風呂浸かる？』

龍「うん、浸かる」

『じゃあ溜めとくね』

そう言って風呂場に向かったA。

ふとテーブルの上に置いてあった携帯に目がいく。

LINEのトークの履歴の画面で、その中に何故か
＂佐野玲於＂の文字。

…え？

今日の昼、って。

しかも通話時間 15:25

え？

なんで？

一気に頭の中がハテナで埋め尽くされる。

『すぐ沸くと思う～』

そう言いながらこっちに歩いてきた彼女。

『どした？なんかあった？』

僕がAの携帯を見てることを疑問に思ったのか、そう聞いてきた。

龍「いや…なに、これ」

玲於とのトーク画面を見せる。

『あぁ、今日のお昼ね、急に電話かかってきたの。私もびっくりした、ほんと急に』

龍「え、なんの話したん？」

『ほんとに、暇だったから電話かけた～みたいな感じだったよ』

龍「玲於が？わざわざAに？」

『うん、』

龍「ふーん、…あっそ」

『 …怒ってる？』

龍「いや、別に」

『なにもないよ？』

龍「別に怒ってへんって」

『じゃあなんでそんな態度なの』

龍「疲れてるから」

『 … 』

Aが下を向いて、沈黙が続く。

なんでわざわざAに電話かける必要があったんか

玲於だって僕に言うてくれたらよかったのに。

こんな形で知ったからこそ、気分が悪い。

なにもないって、そんなことわかってる。

こんなことで嫉妬してしまう自分が、小さくて腹だたしい。

無言のまま、風呂場に向かった。

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