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他愛ない会話は途切れることなく続き、気がつけば思っていたよりも長い時間話していた。
「そろそろ出ましょうか」
「そうですね」
外はすでに日が沈んで街灯が付いていた。
星がちょっとだけ見える。
雲がないおかげだ。
龍友は隣で歩くAの手をそっと握る。
Aは一度龍友を見上げたが、何も言わずに握り返した。
「最近、もっと雨が降らないかなって考えてます」
龍友はそう言って空を見上げた。
「そしたら、Aさんとももっと会えるのになって」
「私たち、雨の日になると良く会いますよね」
「ですよね」
子供じゃないからわかっている。
お互いがどう思っているかなんて知らないふりはできない。
だけど、肝心な言葉はお互い沈黙に溶かしたままだった。
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作者名:秋(シュウ) | 作成日時:2018年6月29日 21時