また明日。《3》

♯105 ページ5

“またな”ってニコって笑って帰ってった


A「壱馬さん……すみませんでした。来てくれてありがとうございました」


壱馬「壁。穴空いてるやん(苦笑)」


A「一回目は失敗したんです。届かなくて。次失敗したら終わりだって思って思いっきり投げました(苦笑)……良かった、壱馬さんが、家にいてくれてて」


壱馬「……あれ、彼氏やろ？何されたん。何があったん」


A「別れ話しが上手くいかなくて」


壱馬「別れ話ししてたん？」


A「色々あってもう無理だなって。きっと、彼のプライド傷付けちゃったんですね……」


壱馬「相手は納得してへんな」


A「でも私はもう無理です……怖いあの人……」


壱馬「また何かされたん？」


A「大丈夫……壱馬さん、頼っちゃってすみませんでした」


壱馬「それは全然ええねんけど」


壱馬さんがいてくれて、本当に良かった
もし、壱馬さんが来てくれなかったらどうなってたか分からない


壱馬「……大丈夫なん？」


A「はい、全然大丈夫です(笑)」


壱馬「……誕生日、一緒に過ごしたんちゃうん」


A「ちょっと色々あって過ごせませんでした(笑)まぁでも、良かったのかな……色々気付けたし」


壱馬「……女関係？」


A「それは正直分からないです。でも人としてちょっと私はこれ以上一緒にいられないから」


壱馬「案外あっさり切るんやな……もっと未練たらしいんかと思ったけど」


それは私も意外だった

尊人さんにもし他にも女の影があったとしても、すぐに別れるって気持ちにならないんじゃないかなって思ってたから

数時間前の気持ちが全く無くなってしまった

自分がこんなにも恋愛に関して人に関して、冷めてるなんて、思ってもなかった

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