俺たちフィッシャーズは……《2nd》

必要 ページ2

それは仕事の休憩時間でコーヒーを受け取ろうとした時だった。



“ガシャンッ”





『あ！すみません！』




しっかりと持ったはずのカップが落ち、床や自分のズボンを汚す……







「いや！動かないで！熱いし、俺やっとくから……





あれ？




……ズボンとか洗い行ったかな？」







はずだった。






いや間違いなく仕事場の先輩は目の前で俺の落として零したカップやコーヒーを拭いて下さっている





……ということは






『最悪だ。……嘘だろ』







一番恐れていた仕事場で発病してしまったのだ。









いきなりトロイの効果が消えて 仕事場の皆を驚かせないようにエントランスの椅子に腰掛ける。




ジワジワと透けている部分が色付いていく



よしもう少しだ。






『よかった、急いで先輩にお礼言わなくちゃ』



少々時間はかかってしまったが、姿が戻り持ち場に向かう。



「あ！マサイくん」


『先輩！本当にすみません。後片付けまで……』


「いやいや！それより太ももとか大丈夫？最近疲れてるみたいだから……

俺残りの仕事やっとくから帰りな？」


『いや！本当に大丈夫ですよ！申し訳ないです。』


「ううん、これは先輩命令。YouTubeとか大変そうだし、体壊したら元も子もないからね」


『……本当にすみません。じゃあお言葉に甘えます』









こうして、俺は家に帰ってきた。









そしてまさかあんなことが起こるなんて




俺は全く想像していなかった。








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