【夏油傑】初めまして、結婚して欲しい

42 hearts ページ42

.




電車乗るのなんて久しぶりだなあ、て
思いながら、ほんの少しだけわくわくしてた。

どんなところで働いてるのかな。とか
他の人とはどうな風に話してる。とか

考えてみると沢山気になることが浮かんでくる。



丁度12:00に時計が回る頃、
ビル街にある中でも辿り着いたのは
そりゃあ大きなビルだった。




「え…これ会えるのかな、…？」



きっと、想像するにこの聳え立つビルの
最上階の方に傑がいるということだと。
しかも昼時だからか人が多くて目が回る。
傑に連絡入れたけど、仕事中だからか
見てくれないし…。

受付の人に助けを求めようとしたんだけど、
いない。
お昼に行ってしまったのかも。と
その近くをうろうろしていた。




「何か用ですか？」




背後から話しかけてきたのは、
それはもう色気があって綺麗な女性だった。

けど、多分ここの人なんだろうけど、
その口には煙草があって、
ちょっと柄がよろしくない様子。

ちょっと、怖いな、て思いながら、
バッグを見せて、話した。




「すぐ……夏油さんがお弁当忘れて行ったので

渡したいと思ってたんですけど、

お願い出来ますか？」

「…あ、もしかして夏油の婚約者？」

「あっそうです」





もしかして、傑の知り合いなのかな、と
思った時、ふわ、と煙草の煙が匂って
どこかで嗅いだ匂いだ。と気付いた。

…傑の車に残ってた匂いだ。
女の人だったんだ。





.作者

このページで終わらせる方法［検索］

焦り焦り凄く焦りみの焦り。

43 hearts→←41 hearts

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す