【夏油傑】初めまして、結婚して欲しい

13 hearts ページ13

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「大学生みたいだよね、A。
どうりで傑が間違うはずだよ」



大人っぽいとはよく言われるけど、
大学生か。なんかいいかも。



「もしかして
僕の事知らなかったりする？」

「さっき友達に初めて
教えてもらいましたよ」



黒の丸いサングラスを外して、
私の方を見てきた。
確かに、今まで見てきた誰よりも
顔はいいかもしれない。
しかも宝石のような碧眼。
女が群がるわけだ。




「惚れた？

…部下の婚約者に何言ってんだ。
って顔してるね」



そんなことないですよ、と愛想笑いした。
そろそろ面倒臭くなってきたから
スマホを出して、放課後に傑から
電話が来ていたことに今更気付いた。
2回掛けて、私が出なかったから
メッセージが送られていた。



『事情があって、まだ迎えに行けないんだが
少し待ってくれるかい』



なんていうメッセージで、
私はポチポチとメッセージの返信を送る。



『私の隣に迎えに来てる人居るけど、
五条さん』



そうして、数秒後に既読がついて
本当に仕事してるのか、と思いながら
返信を待っていると電話が掛かってきた。



すると、五条さんが
ぬっと私のスマホ覗いてきて、
私の手からスマホを奪って勝手に電話に出た。



「もしもし傑さん♡なんで来てくれないの？
アタシ早く傑さんに会いたいな♡」



電話に向かって気持ち悪い猫なで声で
絶対に私が言わないような内容を話し始めた。
この人重度のかまって欲しい人だな。



『そういうのいいから。
悟、早く戻ってきな』



電話越しに傑のだるそうな声が聞こえてきた。



「ちぇっなんで分かるんだよ」

「逆にどうして私が
そんな話し方すると思ったんですか」

「僕に話しかけて来る女の子
大体そんな感じだから」




一緒にすんな。





.作者
夏油傑が夢に出てくることを願ってうん百日…

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