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健人「Aちゃんこそどうしたの？」
「ちょっと、サッカーボールが顔面に衝突しまして……」
沙耶香「鼻血が出てしまったわけです」
健人「ええ、大丈夫なの？？」
心配そうに見つめる中島先輩は もう、菊池先輩の膝の怪我は眼中にないみたい。
そばに駆け寄ってくれる。
風磨「ぶつけてきた奴？」
そう言いながら 菊池先輩が沙耶香ちゃんの方を見る。
「違いますよ！！沙耶香ちゃんは保健室までついて来てくれたんです！」
沙耶香「あー確かにぶつけて来た奴うざいな。」
沙耶香ちゃん…顔が怖いです。
風磨「てか、お前顔腫れてきてる」
「え？」
菊池先輩が焦った顔で 私の顔を見て近づこうとした瞬間 チャイムが鳴った。
健人「このチャイムって…」
沙耶香「4限の始まり…？」
「やばいじゃん！戻らないと！」
私が椅子から立ち上がって、保健室を出ようとすると 沙耶香ちゃんに体を抑えられる。
沙耶香「Aはまだ手当てしないとダメ。
私、先生に言っとくから」
健人「じゃあ、菊池もどっちにしろ膝の手当てもしなきゃだから まだいなよ。Aちゃんもいるんだし、
俺が先生に言っとくから」
じゃあね〜 なんて言いながら、2人は猛ダッシュで教室に戻ってしまった。
つまり、この空間には 私と菊池先輩の2人だけ…
気まずい。
本当に、
気まずい。
風磨「ったく、アイツ……」
「……あ、菊池先輩も膝の傷、！
水でとりあえず流した方がいいですよ！
傷口にばい菌が…」
風磨「これもう一回水で洗ってっから、
てか、お前の方が先」
冷蔵庫から 保冷剤を取り出して 周りにタオルをくるくると巻く。
どこに何があるか全て知り尽くしてるような手つきで進めていくから、思わず ぼーっと眺める。
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月21日 21時
