386. ゼロの執行人 ページ36
【樹side】
“こちら側”…ねぇ…
樹「それは、俺に“公安警察の協力者になれ”って言ってるって解釈すればいいのかな?」
こちら側というのは公安側ということだろう
ハッカーや探偵として働き、芸能活動もしている…そして兄の影響で、少なからず公安についての理解がある上に黒の組織のことまで知っている
協力者としてこれ程の人材はいないだろうということは自分でもわかる
降谷「君の好きなように解釈してもらって構わない。そう聞こえたのならそういうことだ。
君の頭脳を借りたいということも勿論ある。
…けどそれ以上に、理由は君がハルの弟だからだ」
樹「弟だから…?」
降谷「協力者となったら、公安警察は協力者を守らなければいけない。
君が協力者になれば、僕は君を守ることができる。ハルが組織に潜入していたという事実がある以上、組織がいつ君の命を狙ってくるかなんてわからない。けど協力者ならば君を守れるし、君を守りたいというハルの意志も守り通すことができる」
ゼロさんが言っていることはごもっともだ
確かに俺が協力者になればWIN-WINの関係
だが、ゼロさんは思い違いをしている
ゼロさんの言っていることは、“俺が組織の一員ではない場合”の話
ゼロさんには話していないけど、俺が組織の一員である以上、俺は守ってもらう必要はない
申し訳ないが高宮樹=ギムレットと知らないゼロさんに俺の近くにいられると、むしろ俺は困る
だからといってまだ話すつもりもないけど
それに俺は______
樹「______申し訳ないけど、その話は断らせてもらうよ」
降谷「…」
樹「まあ理由はいくつかあるけど、とりあえず今言えることは、俺はゼロさんの協力者になるべき人間じゃないってことかな」
降谷「(なるべき人間じゃない…?)」
それにもう監視されるのは御免だ
原野さんも俺の監視を命じられているらしいし、ヒロさんには別の意味で監視されてる(危険なことに首を突っ込むなという意味で)
俺の周りには2人以外にもハギさんや松田さん、伊達さんがいて、その3人からも伊達さんを中心にそれはそれはキツい監視をされている
それに加えてゼロさんまで俺のこと監視する(守る)の?
監視されすぎて死んじゃうよ俺
身体に穴空いちゃう
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作者名:湊 | 作成日時:2022年5月29日 11時