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380. ゼロの執行人 ページ30

【樹side】


樹「______公安刑事が探偵事務所に調べに…ねぇ…」



萩原「俺ら刑事部としても、よくわかんない事態になってるんだよなぁ。俺はあんまし毛利さんと関わったことないけど、毛利さんが国際会議場を爆破させるとも思えないし…もしそれが本当だったとして、動機はなんだって話」



樹「動機があってもなくても、証拠が揃えば否認のままでも送検できるからね…」



小五郎おじさんの無実を証明できなければ勝ち目はないということだ



警視庁の前でばったり会った俺とハギさん



周りに人がいないのを確認し、俺はハギさんを引っ張って車に乗った(ハギさんの)



そしてかれこれ1時間近く車内で話している



もう空は暗くなり、19時になろうとしていた



萩原「ああ…現場に残されていた毛利さんの指紋に、毛利さんのパソコンにあったという現場の見取り図とサミットの予定表…
にしても、公安部はなんか早く事を進めたい感じなのが気になるんだよね。まあ自分達の仲間が爆発で死んでるわけだし、さっさと解決したい気持ちもわからなくはないけどさ。被害が民間人に出なくてよかったけど」



樹「まあそれは確かに」



萩原「…とにかく毛利さんの無実を証明したいけど…相手が公安だと上手く回れないからなぁ…公安事件ってだけで、裁判での勝率だって下がるわけだし」



樹「どちらにせよ、裁判沙汰にするのは得策じゃないだろうね」



萩原「毛利さんって奥さん弁護士じゃなかった?」



そう、英理さんならば…と思ったが、肉親の弁護は普通にアウトだ



樹「裁判で肉親の弁護をすると、客観性がないと判断される可能性が高い…」



かと言って、他に毛利さんの無実を証明できる手立てがあるかと言われればノーだ



?「あ!やっと見つけたぜハギ…!」



萩原「んお、陣平ちゃん」



静かになった空間で聞こえてきたのは松田さんの声



どうやらハギさんのことを探しているらしかった



松田「ん?なんで樹がここにいんだよ」



萩原「そういやここにいた理由はぐらかされたんだった…!」



おっと気づかれてしまった

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作者名: | 作成日時:2022年5月29日 11時

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