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234. ページ34

【No side】


樹がいなくなった部屋には沈黙が訪れた



綾香「…景光君…だったわね、お料理得意なのかしら?」



景光「えっ!?あ、はい、まあ…」



そんな沈黙を破ったのは綾香の何気ない一言だった



綾香がここに来たのは高宮が家に帰ってくる数分前だったので、景光とはまだ全く話せていなかったのだ



綾香「そうなのね、樹が人の料理を楽しみにするなんて、春斗の料理くらいだったから…相当料理上手なのかしら?と思ったのよ」



景光「?…俺以外の料理でも美味しそうに食べてません?」



綾香「あなたには心の底から笑っているように見えるわ。それに私、恥ずかしい話料理がからっきしでね?樹が生まれた頃には既に春斗が料理を好きになってて、小学生ながら沢山ご飯を作ってくれていたの。それもとても上手だったから、“春斗の料理は人を笑顔にできる魔法があるのね”なんて思ってて…」



景光の料理の話からいつの間にか春斗の料理の話に脱線しており、景光は“どれだけ息子想いな母親なんだろう”と思った



景光は冷蔵庫から出した食品で料理を開始しており、暫くすると綾香はカウンターの所まで歩いてきた



綾香「それにしてもごめんなさいね、景光君。無理言って家に上げてもらっちゃって」



景光「いえ…」



綾香「…私のこと、怖がってる?」



景光「!」



今日は図星を突かれてばかりの景光は、思わず玉ねぎの皮を剥くのを止めて綾香を見た



景光「…あなたの息子さんが亡くなったのは…“俺のせい”なんです…俺がNOCだとバレて…俺を生かすために…“スコッチ()が死んだ”と思わせるために、グレーン()は…」



それが理由で、景光は“母親は当然自分を恨んでいる”と思いながら生活をしており、今までに会えるタイミングはあったものの会わずに過ごしてきた



その話を聞いた綾香は、ゆっくりとした動作で景光の頭に触れた



綾香「…私、嬉しいわよ?」



景光「…はい…?」



綾香「それだけ君にとって、春斗は大きな存在だったんでしょう?それに春斗は警察官…人を守って亡くなったのなら、少なくとも春斗の性格上は理想よ」



景光「けど俺は!俺を匿うために関係のない樹まで危険に晒して、しかもNOCだとバレた張本人である俺が生き残ってしまった…!!そんなの…俺は自分を許せないんです…!それに俺だって警察官だった…!」



綾香「…だから樹に協力してくれているのね…?」



景光「!!」



またもや図星を突かれる景光である

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(プロフ) - hutoさん» ありがとうございます頑張ります!そんな嬉しいお言葉を頂けるとは…(泣)これはテスト死ぬ程頑張らねば! (2021年10月9日 21時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
huto(プロフ) - テスト頑張ってください!次の更新までpart1から見返します (2021年10月8日 20時) (レス) @page32 id: adbf76b9c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年8月15日 11時

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