230. 純黒の悪夢 ページ30
【樹side】
原野さんにキュラソーのことを任せ、俺は東田さんの車の中で治療を受けていた
東田「うーん…ちょっと車の中だけじゃ無理かも。俺の家まで来てくれる?」
樹「あれ、そんなに怪我酷い?」
東田「顔にまで汚れがついてるしね…もしかしたら傷できてるかも。君の場合、顔は商売道具と言っても過言ではないんだからちゃんと手当てしないと」
樹「商売道具って…あながち間違いじゃないかもしれないけど誤解を招くような言い方しないでよ。あくまでも俳優やモデルだからね?夜の仕事みたいな言い方しないでよ?」
______
東田「______はい、治療は終わり」
樹「…どうしよう」
そう呟きながら手鏡で自分の顔を見る
鏡に映る頬には大きなガーゼが付いていた
そう、俺は頬に怪我を負っていたのだ
俺は仕事上肌は大切にしているつもりだし、現にニキビ跡一つもないし毛穴だって綺麗な自信しかない
樹「これ…跡残ったら
東田「だからといって顔面にキズパ◯ーパッド貼るわけにもいかないだろう?」
樹「お願いだから跡残らない薬を…!!」
東田「俺がそんなに有能だと思ってるの?何度でも言うけど君は仕事上顔や身体に怪我を負ったら今後に影響してくるような仕事と、怪我をしてもしょうがない仕事をしてる。僕にできることなんて限られてるんだから、いくら人助けとは言っても自分で加減を考えてくれないと。
っていうか君は実質無料で治療受けてるんだから、渡せる薬にも限度ってもんが…」
ごもっともである
だが俺は自分の考えと行動を変えるつもりはない
東田さんには迷惑かけてしまうかもしれないけど、初めて会った時から俺がこういう人間だと…そして俺の生きる意味を理解してくれている人なのだ
東田さんがいなければ俺はここまで生きていないだろうし、とても感謝している
ただ今回に関しては俺の生死でバーボンやキール、その他の人が助かるのであれば俺は死んでも構わないと思っていた
…それに兄貴の情報がどこまで回ってるかわからなかった以上、結果によっては死ぬ覚悟だってできていた
樹「ありがとう東田さん」
最終的に俺とキュラソーが納得した結果だった上にゼロさん達はNOCだとバレなかった
そして無関係の人が死ぬこともなかった…
だから俺は、少なくとも今回の件での自分の行動は、できることを最大限やった結果だと思っていた
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湊(プロフ) - hutoさん» ありがとうございます頑張ります!そんな嬉しいお言葉を頂けるとは…(泣)これはテスト死ぬ程頑張らねば! (2021年10月9日 21時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
huto(プロフ) - テスト頑張ってください!次の更新までpart1から見返します (2021年10月8日 20時) (レス) @page32 id: adbf76b9c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湊 | 作成日時:2021年8月15日 11時