拾話目 ページ12
「ねぇひとつ聞いていい?」
「なんでしょうか」
喉から出たのは蚊がなくような声。
頭を占めてるのは恐怖と罪悪感。
そりゃあ、礼儀に反したことをしたという自覚はある。彼は何もしてないのも事情だ。
「僕のこと嫌い?」
「え…」
「確定事項とは言っても、君がどうしても僕のことが嫌いで、近くにいるのも嫌だっていうなら配慮はする。僕だって鬼じゃないんだ」
それは、ズルい質問だ。
嫌っては、ない。
彼が“五条悟”であるが故に私は彼から逃げたのだ。“五条悟”を嫌いになるほど私は彼を知らない。
そして“常連さん”のことは嫌いじゃないのだから。3年間も通い続けてくれた“常連さん”が良い人なのは私がよく知ってる。
「……ごめんなさい」
「だーかーら、謝罪はいらないって言ったよね?」
「違うんです。…そうじゃなくて、貴方のことをただ“五条悟”とだけで判断したことを、です。私、貴方のことは………嫌いじゃありません。少し怖いですけど」
「そっか…」
彼はぱちぱちと瞬きをして、毒気を抜かれたように私を床ドンから解放した。190cm代の男に床ドンをされるのはかなりの圧迫感だった。
彼が私の上からどくと、私は思わず深呼吸する。
「弱ったなぁ………」
彼は右手を額にやって床に座り込む。
右手の隙間から見える表情は笑っていた。
彼から怒りの気配はもう感じない。
そして私の方を向いてこう言った
「僕も嫌いじゃないよ。君のこと」
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みかん - 更新待ってる (1月3日 23時) (レス) @page17 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
miuna(プロフ) - 私も他の皆さんと同じで更新待ってます(泣) (7月24日 1時) (レス) @page17 id: f392b85cff (このIDを非表示/違反報告)
琥 - お、終わり…スゥー‐‐いや待っていますずぅーーっと正座待機しています!! (7月10日 15時) (レス) @page17 id: 0bc178810c (このIDを非表示/違反報告)
みろく - に、2年前だと……もう更新は無理かな、💦でも、待ってます!なぜなら、続きが見たいから!と、とりあえず、頑張ってください! (2023年4月5日 21時) (レス) @page17 id: 9f932c344b (このIDを非表示/違反報告)
フォォォォォォォォォ - 今まで読んだ中で一番好きな作品です!更新頑張ってください! (2022年12月30日 10時) (レス) @page17 id: 25c3942ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉月 | 作成日時:2020年11月20日 1時