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#8.雨の日の憂鬱 ページ8

『あの…』


桐「はぁ?」


『傘持ってないんですか?』


桐「関係ないやろ。そこまで車来てるからちょっとましになったら行こ思うてるだけや」


『突然の雨ですもんね…』



桐「今日の天気予報は晴れ言うてはずや」



『傘あるんで良ければ使ってください』



桐「そんなんいらんわ!」



『私折りたたみ持ってるんでどうぞ!』



桐「ちょっ…!」




ーーーー


重「あれ、Aどこ行ってたん?」



『あまりにも真剣だったから散歩してた』



重「雨降ってきてもーたから帰ろか。なんか急にやる気なくなった」



『わかるそれ。帰ろ』



重「あれ?傘持ってへんかったけ?」



『どっかに忘れてきた笑』



重「Aが傘いるでって教えてくれたのに何してんねん!笑」



『家隣じゃん、入れてよ』



重「しゃーないな、でも今度なんか奢ってな」



『ワンコイン以内で。』




ーーーー


神「あれ、照史そんなビニール傘持ってたっけ?」



桐「傘忘れてもーて貸してもらった」



神「先生?」



桐「いや、淳太くんに近づいてる女の子」



神「あ〜!Aちゃんね!」



桐「車回してもらうから少しやんだら帰んのに」



神「今日は雨止まんで」



桐「今日晴れ言うてなかった?」



神「突然の天気の変化にご注意下さいって傘マーク付いてたで」



桐「まじか…貸し作ってもうたやんけ」



神「なぁ、照史あれ」



指さした先にはAって女ともう1人、
あの空き教室にいた男と2人で一つの傘に入る姿だった



桐「折りたたみ持ってる言うてたで?」



神「ちょっと待ってて、」


ーーーー



神「Aちゃん!?」



『あ、えっと王…じゃなくて神山智洋さんでしたっけ?』


神「君この前の空き教室にいた子だよね?傘ひとつしかないん?」


重「こいつ自分から今日傘いるとか言っておきながら傘どっかに忘れてるんすよ、アホでしょ」


『ちょっと、アホ呼ばわりされたくない!』


神「あはは(笑)折りたたみとか持ってないん?」


『今日は完全に雨予報だったので折りたたみは持ってないですね』


神「そっかー…この傘使う?俺車そこに止めてあるから」


『いえ、この人ご近所さんなんで大丈夫です!』


神「それか送って行こか?傘一つで雨やし大変やろ?」


『雨の日の散歩も楽しいんで大丈夫です!』


重「じゃあ、失礼します」


ーーーー


神「傘それしか持ってなかったみたいやで」



桐「なんやねんあいつ…」




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作者名:Spica | 作成日時:2021年9月27日 7時

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