王子との恋。橙 (ページ39)

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#39.一人になりたいページ39

重「連絡も繋がらんくて」

藤「なんか心当たりないん？」

重「心当たりなんか」

小「あ、」

重「心当たりあるんか！？」

小「いや、あの日あったやん。この間俺が家出してAん家行ってしげ呼んだ日」

重「あ！」

神「なんかあったん？」

重「あんたの親来たんやって家に」

桐「俺の！？」

濵「照史なんか聞いてる？」

桐「日本帰ってきてたのは聞いてたけど、知らんで」

濵「なんか言われたん？」

小「大金持ってきて二度と息子に関わるなって言うてたよ」

桐「はぁ！？」

小「まぁ、俺がふざけんな！って突き返したけどな。Aもお金突き返したけど最後に後悔するわよって言われてたから、もしかしたらあの後になんか言われたんかも…」

神「まさか、気づかれん為に淳太に突き放す事言うたんちゃん」

重「俺探して…」

ﾋﾟｺﾝｯ♪

Aそろそろ居ない事に気づいてそうだからちゃんと帰るから。今日は、一人になりたい。

重「Aからや。」

Aちゃんと一人で帰れる距離に居るから。

小「帰れる距離に居てるって…」

重「やっぱり俺…」

桐「俺行ってくる！！」

ーーーー

今日は誰にも会いたくない。

毎年、誕生日なんていいこと無くて、
親だって帰ってくることなんてない。
お祝いだってしげやのんちゃんがしてくれている。

"後悔するわよ"

あの日照史くんのお母さんに言われた後
お母さんから連絡が来た。

お母さんお父さんの出張先が急に移動になってね、九州の方に行くことになったの。また帰るの遅くなるわ
誕生日お祝いできなくてごめんね

本当に照史くんのお母さんが関わっているのかは分からない。
でも、何年も同じ仕事をして急な移動なんて無かった。
もし、仕事を辞めざる負えない状況になったら…？

悪いことばかり頭をよぎる。

この選択肢は間違ってない。

『間違っちゃいない、間違っちゃいないんだ〜』

「間違ってもいいんだよ」

『えっ、』

「寂しいもん同士連絡してや」

『照史くん…』

桐「なんかあった？」

『今日は行けなくてごめん…』

桐「そんなん気にしてへんよ！」

『本当にごめんなさい…』

桐「俺の親になんか言われたんやって？」

『なんでそれ…！』

桐「友達の小瀧やっけ？教えてくれた。あとしげっちゅうやつも心配して探しに来てん」

『連絡したのに…』

桐「俺の親のことは気にせんでな！」

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