【Inversion】-反転-

１１話。 ページ12

私がこのセカイに求めているものは？





お母さんの同じ顔？









友達の同じ顔？








そんなこと？









だって、このセカイは何故だか、文字が反転したりしない









字だってこの前の前？にいた世界と、読み方書き方は一緒だ









何が不自由なんだろう









この前の世界と何が違うんだろう









私は何を悩んでいるんだろうか









だってこのセカイには……









いや、前の前にいた世界には









孤独な子だって









何かに凄く悩んでる子だって









お母さんに差別されたり、
お母さん自体いない子だっているのだ。









自分は贅沢ではないか…







お母さんは私が元気がないとすかさず気付いて







…甘くて、温かくて、凄く美味しい








私の大好物のクッキーを焼いてくれるのに…









風邪をひくと、凄く心配してくれて







冬には、ビタミンたっぷりの温かいハニーレモンを＿＿









夏には、冷たくて気持ちのいいスポーツドリンクを＿＿








………








何故か、お母さんのいつもの暖かい声がした気がした＿＿








＿＿＿＿






目を開けると……







保健室の先生の顔が見えた









どうやら反転の世界に帰ってきたらしい









＿＿＿＿









この世界は……









一体誰の手によって









誰の目的によって









作られた世界なのか＿＿








それは……









少女にも…誰も知らない









怪しげな影が不敵に笑う＿＿









＿＿＿＿









『ん……あれ…』





マイ「…あｯ…！！







A！！よかった…！！」









『マイ…？あれ…私は一体…』






マイ「もう…Aったら！






私が言った七不思議の話信じちゃって…！！








大きな鏡の前で倒れてたんだよ！？






もう本当に心配したんだから……」







『七不思議……？？








大きな鏡………』

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