第44話 ページ47
第44話
あれから数日が経った。
テレビではまだオールマイトの引退話の熱が収まらず、爆豪勝己も落ち着かないのか筋トレばかりしている。
今日も雨だというのに、ランニングをしていた。
「もうそこら辺にしておきなさい」
「………………」
そう声をかけると、彼はピタリと足を止め乱れる息を整える。全身に降りかかる雨のせいで、服がピトッと肌に張り付いていて気持ち悪そうだ。
何を考えているのかイマイチ分からないわね。
「…………デクから聞いた」
彼が不意に口を開く。
なにを、と聞くまでもない。
きっと私の死因を聞いたんでしょう。
「なんで俺には言わなかったんだ」
「言う必要がなかったからよ。死因なんて私達の勝負には関係ないでしょう？」
「……………ああ」
口ぶりからして、未練のことは聞いていないようね。緑谷くんも流石にそこは弁えている。これは私達の問題だから、口を出してはいけないと。
「合宿から帰ったら大事な話があるっつってたの忘れてねぇだろうな？」
「ええ、でもそれも話す必要がなくなったわ」
「は……？どういう意味だ」
私が彼に話そうとしていたのはオールフォーワンの事だった。個性を奪う個性、それが本当なら私にも有効かも知れない。
爆豪勝己がオールフォーワンの血を継いでいる者を探せばあるいは……と思ったのだけど、オールフォーワン本人が生きているとは思わなかった。
しかもヴィラン連合のボス。
だからこの案は無駄だと確信し、話す必要もなくなった。
そう説明すると納得したのか爆豪勝己は舌打ちをする。彼からすれば早く嫌いな私を消したいでしょうね。
「俺も、てめぇに大事な話がある」
「………………私に？」
そう言って爆豪勝己が話に背を向けまた走り出す。それにフラフラと着いていくと、彼は私達のよく知っている場所に来た。
私達がずっと通っていた
折寺中学校。
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mayu0809!(プロフ) - NAOKI様の小説最近見つけて読ませて頂いているのですがどの話も表現が尊くて大好きです！挿絵も沢山入れてくださっているので読みやすくて文字だけの小説読むのが苦手な私にとって有難いです！ (2021年5月22日 13時) (
レス) id: 3167097c83 (このIDを非表示/違反報告)
mayu0809!(プロフ) - NAOKI様の小説最近見つけて読ませて頂いているのですがどの話も表現が尊くて大好きです！挿絵も沢山入れてくださっているので読みやすくて文字だけの小説読むのが苦手な私にとって有難いです！ (2021年5月22日 13時) (レス) id: 3167097c83 (このIDを非表示/違反報告)
晏(プロフ) - この作品が好きすぎて、何度も見直しています！ 感動しすぎてこれを読む時は、ティッシュが必ず横に置いてあります。 (2021年3月17日 0時) (レス) id: 440a1ef8ed (このIDを非表示/違反報告)
きなこ餅(プロフ) - 感動です...あれっ、足元に大量のテェィッシュが...笑。素敵な文章ですね！こんな文章が書けるようになりたいです。これからも、応援しています！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 349b1bb88e (このIDを非表示/違反報告)
みゅーう - めっちゃ感動しました。ボロ泣きしました。素敵な作品を書いて頂きありがとうございます！ (2019年7月22日 1時) (レス) id: b0c04a8a2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NAOKI
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/naoki-/
作成日時：2017年12月15日 7時
