ボクの魔法と私の魔法/1 ページ20
──当日。
「……うわ、迷った」
そういえば私──Aは、ドリフェスというものに参加していなかったのである。
しかも、相手はあのアイドル科。
普通科とは桁違いの敷地だ。
「……あ、あと30分もない！？」
ふと見た時計には5:40が示されていた。
夏目達のライブは６時から。急がなきゃ。
「……あの、大丈夫ですか？」
「あ、はい……？」
唐突に降り注いだ可愛らしい声。
顔をあげると、アイドル科の制服を身に纏った女の子。
「……？」
「築町、あんず……？」
「はい」
固い表情で手を差し出すその子は、紛れもなくあのあんずだった。
＊
「夏目くんに誘われて……？あぁ、夏目くんがチケット渡した子って貴女だったんですね」
「うん、そう。……いやぁ、まさか築町さんに会えるなんて。迷子にもなってみるもんだね」
「いやいや……私だったからよかったですけど。結構危なっかしいですよ？」
思いの外ふわふわと話すあんず。
流れで道案内を頼み、快く了承してくれた。
「へぇ。でもさ、やっぱ可愛い子には会いたいじゃない」
「お世辞はやめてください、A先輩。」
お世辞じゃないんだけどな、と呟いて前を向く。
「送ってくれてありがとう、築町さん」
「はい。よかったら、これを機にまた来てください！」
「ん、またね。」
この子もなかなかちゃっかりしてる。
少し重い扉を開いて、受付に並ぶ。
感想としては、受付の水色髪の子が可愛かった。
ごちゃごちゃした人混みを通過して、前列の方へ行く。
かなり前の方だ。
「あれれ、見ない顔だね？」
「本当だ！普通科の子？」
ふと、右隣の子が私に笑いかけた。
そして、つられるように左隣の子も私の方を向く。
「えっ、あの……？」
左右を見て、唖然。
全く同じ顔だったからだ。
違うところと言えば、水色とピンク色のヘアピンやヘッドフォン。
「席順的に、逆先先輩からチケット貰ったのかな？」
「え、っと……？」
「あぁ、ごめんごめん。俺達もチケット貰って来たんだ」
なんだ。何が起こっている。
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竜花(プロフ) - Mashiro Lioさん» 私の謎の叫びまで目を通してくださりありがとうございます！（笑）この作品が一番初めに作ったものでして、至らない点が数多あったりするかもしれませんが、ビスクドールの方も、こちらの作品の方も読んでいただけて、本当に嬉しいです。本当にありがとうございます！ (2020年7月12日 10時) (
レス) id: e7d73b0617 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - ビスクドールの方から来た者ですが、本当におもしろかったです！読みやすくてキュンキュン(?)な所もあって、読む手が止まらず一気に読了しました！あと、叫びは本当に｢あ〜確かに、気持ちわかる〜｣と思いながら読みました笑。素晴らしい作品をありがとうございます！ (2020年7月12日 7時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
竜花(プロフ) - つぶあんさん» ありがとうございます！まだまだ至らない点が多々ありますが、楽しんで頂けたのならば幸いです。御気遣い感謝致します！ (2019年6月4日 23時) (レス) id: e7d73b0617 (このIDを非表示/違反報告)
つぶあん - 夏目君大好きなので、こういうの本当嬉しいです!! これからもお体に気をつけて、素敵なお話つくってください!!! (2019年6月4日 20時) (レス) id: aed030ecf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜花 | 作成日時：2019年1月27日 19時
