さ ん じ ゅ う い ち 。( ぶ ら っ く ) ページ32
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朝、いつものように学校へ行く用意をし家を出る直前。
数年口を聞かなかった父親と話した日だった。
父｢いつもいつも、朝からやかましくしやがって……！｣
｢学校に行くことの何が悪いのよ…。｣
いつもならうるさく言わせる小言やぶつけられるイライラもスルーしてたのに
この日は言い返してしまった。
父｢偉そうな口利きやがって…！！｣
バチンっ！
頬を1発打たれた。
睨むような目で見ると父親は私に言った。
父｢誰にここまで育ててもらったと思ってるんだ…！！｣
売り言葉に買い言葉になってしまった。
｢あなたじゃないことは確かよ…。｣
父親の怒鳴り声に耳もかさずに学校へ向かった。
ｰｰｰ 学校 ｰｰｰ
T｢おはようございます！｣
｢あ、おはよ…w｣
S｢どしたの？元気ないじゃん！｣
｢私にも色々あるんだよ〜w｣
通学路で声をかけてきたみっくんとそら。
数ヶ月しか一緒にいないのに先輩後輩の感じではなく
4人とは友達のような関係になっていた。
E｢あ、おはよ〜｣
R｢おはようございます！｣
生意気な後輩も礼儀正しい後輩も一緒にいて居心地が良くて高校生活はそれなりに楽しかった。
学校の正門に入り少し歩いた瞬間、後ろの方で女子生徒の悲鳴が聞こえた。
振り返るとそこには包 丁を持った父親の姿があった。
周りは悲鳴の連鎖状態。
S｢なに…あいつ…。｣
E｢やばくない…？｣
周りは走って逃げる人もいる、私を見つけこっちに向かって奇声を発しながら走ってくる父親を見た瞬間。
人生の終わりを覚悟した。
なのに私の手を引っ張って走って逃げるそらやみっくん。
S｢何つったんってんだよ！！明らかお前狙われてただろ…！｣
物陰に隠れて私に怒るそら。
何も考えれなくなって、ぼーっとしてしまう。
あれは確実に父親だった、きっと私を追ってきたんだ。
その瞬間、思ってしまった。
誰かが傷つけられるくらいなら私でいい。と、
物陰から出て父親の姿を探す。
警備員さんに押さえつけられ、なお奇声を発する父親の姿を見て
父親は狂っているんだ。とはっきり自覚してしまった。
その瞬間、涙が溢れてきた。
｢お父さん…やめてよ…。｣
T｢え…？お父さん…？｣
｢お父さん…！｣
父親に近づこうとすると私を止めるそらとえいちゃん。
S｢行くな！｣
E｢落ち着けよ！！｣
｢落ち着けるわけないでしょ…？！｣
しばらくすると遠くの方でサイレンが聞こえる。
父が捕まった瞬間だった。
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作者名：葉。 | 作成日時：2018年3月5日 21時
