君の歌に恋をする 4【歌い手】

ウタコイ１２９ ページ7

夏「あの…Aちゃん。もしよかったら、カラオケとか…行かない？」

夏瀬柚木ちゃんが部屋を訪ねてきてそう言ってきたのは、退院した翌日。
私が音楽好きなことをもともと知っていたみたいだから、仲良くなろうとしてくれてる…のかな？

「え、えっと、私上手に歌えないけど、いいの？」

歌ったらキラってことがバレそうだから、歌が下手ってことにしてみる

すると彼女はニンマリ微笑んで、

夏「大丈夫だよ‼あっ、なんなら私得意だから教えてあげるよ‼」

そう言って手を取った

あ、あれ、これはやばいな

部屋を出てすぐに、そらに鉢合わせた

そ「あれ、２人してどこいくの」

眠そうな目で私たちを見やると、あくびをしながら問いかけてきた

夏「親睦を兼ねてカラオケ行ってきます‼遙さんも行きますか？」

元気よく彼女は答える

そらはあっそ、と呟いた後、少し考えて

そ「俺と…そうだな、音湖も行く。あと、もしかしたら芥とかもくるかも」

なぜかみんなを巻き込んだ

え、ねぇあなたたちバレるよ？？

声でバレるよきっと

ねぇ！！！！！！！！

そんなことを考えてるとはつゆ知らず、そらは準備してくるから待ってて、と部屋に帰ってしまった

はぁ…もうどうしよう…

これでこれ以上シェアハウスの人たちの関係が悪くなったらどうしよう

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