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「っはぁはぁはぁ…」
「おっそ」
「っはぁ…食堂にいるなんて言わなかったじゃん」
「おて」
「は？」
「ご主人様がおてって言ってる」
大人しく王子の手に手を乗せると
手を握られる
「！？」
「随分遅かったな」
グイッと手を引かれ王子の顔に自分の顔が近づく
「こ、購買行ってたから」
「俺は、食堂で何か買ってこいって意味で行ったの」
「じゃあそう言ってよ」
「おつかいがそんな簡単でいいと思ってんの？」
「お、おつかい？！」
「そうだろ」
「ですね、はい」
王子が私の手を離すと
「で、何買ってきたの？」
「パン」
「いくら？」
「120円」
「ん、」
チャリンと小銭を渡される
「あ、ありがとう」
「座れ」
「うん」
王子の横に腰掛けると若干視線が痛い
「俺が、LINE送ったら３０秒で返せ」
「そんな無茶な」
「昨日男に殴られそうになったとか口が滑りそう」
「うん、わかった。３０秒、努力します」
そう言い終わると王子は満足そうな顔をした
「王子、毎日ここで食べてるの？」
「王子ってのやめろ。そうだけど」
「１人で？」
「何が言いたいんだよ」
「友達…」
「いるけど」
王子はパンの袋を雑に破いてゴミを私に押し付けた
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作者名：ろく | 作成日時：2017年4月22日 19時
