＊ ページ5
元太とAが2人で賑やかにしている楽屋に、眠そうなふっかが入って来た。
『あ、辰哉君おはよう！』
その姿を見て急に乙女の顔になるAは、やっぱり可愛い。
「おはよう。あ、また元太きてんの？」
「えへへ〜。Aに会いに〜。」
「お前、本当、おとのこと好きだよね。」
「うん、大好きです。まじで付き合いたいけど、全然振り向いてくれないんすよね〜。」
「へー、がんばれ。」
そう言って、ふっかはなんでもないような感じで、2人から離れたところに座る。
『がんばらなくていいよ。』
Aは、そんな元太とふっかのやりとりを聞いてちょっぴり悲しそうにそう呟くから、なんだか可哀想。
元太「でも、最近A、恭平とか道枝とか若手とのラブコメ多くない？相手役、俺よりさらに年下になってきたよね？」
『まだまだ私、制服着せさせられるからね。』
元太「廉も、こないだ会った時、もう俺の相手役来ないかもなって落ち込んでたよ。」
向井「それ俺も聞いたわ〜。最近廉は会ってもAの話しかせえへん。」
そんな話をしていたとき
『あ、まつげ入っちゃったかも。』とAが小さく呟いて、目を擦って、すぐに「見せてみ。」と元太がAの頬に触れようとした。
その瞬間
「A、」とふっかの声がして、動きを止めた2人。
「こっちおいで」
さっきまで興味なさそうにスマホを見ていたはずのふっかが、自分の隣をポンと叩いてそう呼ぶから、Aは尻尾を振った可愛い忠犬のように素直に飛んでいった。
「えー。深澤くん酷っ。このタイミングでAのこと呼ぶ？もしかして、ヤキモチ！？」
Aをとられた元太は、眉毛を下げて唇を尖らす。
「そういうのじゃないけど、お前は下心あるからだめ。」
そう言いながら隣に座ったAの頬に触れて「ほら、見せてみ？」と優しく親指で目尻をなぞるふっか。
『ねぇ、本当この距離、まつ毛なんてどうでもよくなっちゃうから、やめて。』
Aはみるみるうちに赤くなって、途端に女の子の顔になった。
それを見て、「お前、かあいいね。」と笑うふっかは、いつになく、甘くて優しい顔をしていた。
ふっかの気持ちが分からない
(ねぇ、とうとう私のこと好きになってくれた？)
(ちがう、こんなんで顔真っ赤にするなんて、まだまだ子どもで可愛いねって意味。)
(あーもう、深澤君にAとられたから、俺もう自分の楽屋帰るわー。)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1409人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miku m(プロフ) - お話が更新される度に次はどうなるの？とハラハラしながら読ませてもらってます。今後の展開も楽しみにしてます。 (2時間前) (
レス) @page30 id: 679e65a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - sy615さん» 涙が出るほど感情移入してもらえて嬉しい限りです。私もかなり世界観に没入しながら書くので苦しすぎて息ができないです。笑 でも感想もらえると少し引き戻していただけるので書き進められます！ありがとうございます！ (4時間前) (レス) id: 1b6e5efffe (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - Misakenさん» ありがとうございます！ゆるゆると自分のペースで頑張ろうと思います！！感想もらえると力になるので、本当にありがとうございます。 (4時間前) (レス) id: 1b6e5efffe (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ゆなさん» 楽しみに頑張ってもらえているなんて嬉しい言葉をありがとうございます。わたしもゆるゆるとまた頑張ろうと思います！ (4時間前) (レス) id: 1b6e5efffe (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - lovelove1258さん» 1番楽しみ、と言われるととても嬉しいです！更新できるようにゆるゆると頑張ります！ (4時間前) (レス) id: 1b6e5efffe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんりん | 作成日時：2025年7月5日 18時
