【銀魂】黒髪警察の寵愛

106［堪能］ ページ16

A｢坂田君､手離してくれないと帰れないよ｣

坂田｢んー､もうちょい堪能しようや｡二人きりの教室｡｣







ヘラヘラ笑っては坂田はAの目を覗き込んだ。

しかし目は笑っておらず口だけが三日月のように歪んだ

訳がわからずAはドアから手を離すと重たいカバンを肩にかけ直した








A｢例えばどうやって堪能するの？｣

坂田｢例えば、こういう事｣







よくぞ聞いてくれたと言わんばかりの笑顔を浮かべた坂田はAをドアに押し付けた







A｢何やってんの｣

坂田｢壁ドンじゃね？｣

A｢いやいや､なんで...｣









壁に押し付けられたAは不安そうに坂田を見上げ坂田はAの顎に手を添える

すると次にAが気づいた時には唇に温かい感触があった｡

そうしてゆっくり顔が離れていく。







A｢なななっ...？！｣

坂田｢Aちゃん、積極的っぽいのに...攻められると弱いタイプだな？｣

A｢え､いやぁー...あのー｣

坂田｢そんなとこも俺は好き｣







恥ずかしい感情を抑えつつAは顔を見られたくないため､深く俯いた

が､引っかかった一言｡

もう一度坂田の方に恐る恐る顔を上げた。







坂田｢だからさ、俺はAが好きなんだよ。｣

A｢はいィィイィィ？！｣

坂田｢分かんねーならもう一回キスしても...｣

A｢駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目！｣

坂田｢そこまで嫌がられると傷付くわー...｣

A｢嫌がってないよ？！｣









苦笑いを浮かべた坂田はずぅぅーん...と落ち込んだ様子でドアにもたれかかった

暫くそうしていると坂田は教室のドアをあけて









坂田｢まぁ...取り敢えず帰ろうぜ｣








と､照れくさそうに後頭部の髪に手を絡めては笑った



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A｢送ってくれてありがとう｣

坂田｢おう、またな｣







坂田は自転車を押しながらAの家の隣に帰ろうとした

すると突然思い出したようにバックしてはAの前に戻って



















坂田｢Aちゃんに好きな人が居るのは知ってる。

けど、一縷の望みにかけたくなってさ...｣






＿＿＿自分でもこんな事を言うのはかっこ悪い









坂田｢返事､待ってる｡｣









そう言い残すと笑顔を浮かべて彼は帰っていった。

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