《一松》本当はさ(彼視点) ページ14
※キャラ崩壊注意
Iside.
「一松くん、これどこにおいとけばいい?」
「適当においとけば…」
「一松くん、手伝おうか?」
「いいから、俺のことは気にしなくて」
整った眉が八の字になって、コイツに犬の耳があるとしたら、今はきっと耳も尻尾も項垂れているようなそんな想像が出来てしまった。
お節介なコイツは俺の何がいいのか、いつもこうやって構ってくる。正直うざい、しつこい。
「そっか、何かあったら言ってね?」
「…、何も無いからどっか行けば。」
一瞬彼女が見せた悲しそうな顔を見なかったことにするために、目の前の猫で気を紛らわせる。ほんとにどっかに行ってほしい。
「一松くんは…私のこと嫌い?」
「は?」
何言ってんだこいつ。なんでそんな顔してんの。なに?意味わかんないんだけど。
「あ、いや…ごめん…!」
無茶苦茶歪ませた俺の顔にビビったのか、彼女は怯えたように部屋から出ていった。
「…」
*
「…っうううああ!!」
突然上げた声に猫がびっくりし、ひと跳ねして転げる。そんなことには目もくれず、俺は自分の顔を手で覆い隠し先程までの彼女とのやり取りを思い返しながら、またも声を上げた。
そして目の前の猫の前にしゃがんで口を開く。
「え?見た?今の見た?「一松くんは…私のこと嫌い?」ってなにそれ、可愛すぎんだろーがぁぁ…あー??ちょっと不安そうな顔してたよ…俺が冷たくするからめっちゃ不安そうな顔してたぁ〜、あー、可愛い。たまにさ?近くに来るじゃんそん時にいい匂いすんだよ…、知っててやってんのかな、あれ、男には堪んないよねぇ、ヒヒッ、あー…こんなこと言ったら絶対引かれるやつだ。」
猫は心底迷惑そうな顔をしている。ここで欠伸をひとつして、丸くなってしまった。一呼吸でここまで饒舌になった俺は肩を揺らしながら、深呼吸をした。
部屋の外、誰もいないことを確認しようと、除けば、彼女が丁度お茶をこちらに運ぼうとしている最中だった。
戸を勢いよく閉めて、窓を全開にし、身を乗り出す。
聞かれた。これは、死ぬしかない。
「一松くん!!!」
後から追ってきた彼女が俺の腕を掴む。あー、やめてぇー、そんな風に俺の腕を掴まないで、そんな顔で俺を見ないで、可愛い、死ぬ。
「聞いちゃったことは謝る!!でもね!!すごく嬉しかったから!」
「いやもう俺は死ぬ。」
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百済(プロフ) - 皆様のコメント有難く読ませて頂いております…!亀更新ではありますが、よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月28日 22時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - なける( i _ i ) (2018年1月6日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
朱華 - おおおおお!!!カラ松格好いいよ!! (2016年8月28日 12時) (レス) id: 24638162af (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - ユウさん» 全然大丈夫です!いくつでもどうぞ^^ (2016年4月8日 18時) (レス) id: 47be61fde2 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - リクエストしたいんですけど…今どれくらいリクエスト来ていますか?あまり多いと大変かと思って…落ち着いたらまたリクエストさせて頂きますけど… (2016年4月6日 22時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2016年4月2日 20時