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復活 ページ39

なんだかんだで二週間ちょっと。

私の足は完治していた。









「いやぁ、やっぱり地面はいいですなあ」








昨日病院から自宅へと帰った私。

久しぶりの家の空気を昨日は沢山吸ったなぁ...と思い出しつつ。

足裏から感じる懐かしい家の床の感触を感じながら制服に着替える。









「おはよー、お母さん!」









リビングに勢いよく入ればにっこり笑顔のお母さんではなく...。









「よぉ、おはよう」









私は無言でリビングの戸を閉めた。

お母さんが男になっている。

いや、違うな。

なんで居るんだ。気のせいかな。疲れが溜まったせいでちょっと見えちゃいけないものが...

だがこの私の無理やり作った説は母親によって崩された。









「あら、おはよう。沖田くん迎えに来てくれたのよ」

「はい?!なんで!」

「さぁ〜なんでかしらね」









ふふふ、と口元に手を当てて怪しく笑う母親を

目で追いながらリビングのドアノブに手をかけた。









「さっさと食わねぇと遅刻すんだけど、俺が。」

「じゃあ先行けばいいのに」

「...ひねくれてやがる。」

「仕方ないでしょーよ。さてこんな彼女なら貴方はどんな対応をしますかー」









テーブルに並べられたキラキラ光る玉子焼きの為に

大好きな醤油をかけつつ軽い口でそんなことを尋ねてみる









「じゃあ...あーん。」

「えっ...むぐっ」








大好物の玉子焼きは私の口の栓となった。そう、彼の手によって。

素手で掴まれた玉子焼きは私の口に押し込まれたのだ。

そして沖田はその指をぺろりと舐めて見せた。挑戦的な顔で。









「なかなかやるようになったじゃない...」

「どーも。...嬉しくねぇけど」









顔に血が集中しているようだ。体が熱い。

私は味わいたいのを我慢してご飯たちを口の中にかきこんだ。









「もっと上品に食えよ...一応女子高校生してんだろ?」

「しへふっへはひほ!ひょひほうほうへいふぇいわし!(してるって何よ!女子高校生だし!)」

「ついてる」

「はひは!(何が!)」









頬杖をつく目の前の彼が唐突に手を伸ばした。それに驚いて肩が揺れたが

沖田の指先が私の口元をかすめていきそのまま彼の口の中へ。

まるで当たり前のように私の口についていたおかずを食べやがったのだ。

何も言えないで口を空振りさせている私を嘲笑うかのようにして

立ち上がった彼は横目で見ると私に背を向けたのだった。

不器用なりに心配を→←天使と紙袋と。



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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2015年5月3日 18時

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