新しい君 ページ33
*
狭い病室の中、私はベットに体をあずけたまま
並んだ二人を交互に見ながらニヤリと笑ってみせる。
｢あれだな、君ら！なかなか私の事好きだろう...って痛い痛い痛い！！｣
凄まじい勢いで沖田腕が私の首に絡まってもう少しで何かがお迎えに来るところだ。
痙攣する体を抑えながら冷や汗が浮かんだ額をぬぐって沖田を睨んだ。
｢テッメェ！こちとら病人なんだぞ！悪化したらどうすんだ！｣
｢じゃあ気持ちわりィこと言わねーでくれます？｣
｢兎に角だ、よかったな骨折だけですんで｣
土方君が見たことのない笑いを浮かべて私は固まってしまった。
安心したような、子供を相手にする時のような優しい穏やかな笑み。
｢土方君さぁー...そんな笑い方出来るなら常にしときなよ。
多分それで女子コロッといくよ。リバーシ並に簡単にひっくり返せるよ。｣
手振り身振りそんなことを話すと土方君の表情が一瞬で曇った。
げっ、と土方君の顔を恐る恐る見ると、予想通りの鋭い双眸が。
｢知るかよそんなこと。｣
｢ですよねー...｣
ごめんね、と笑って誤魔化せば二人の間に入るように沖田が私に
先程まで飲んでいた紙パックを押し付けた。
｢お見舞いの品の一つや二つすら持ってきてなかったんで、それで勘弁してくだせェ｣
｢あ、俺も持ってきた。｣
沖田らしい物に苦笑いを浮かべていると土方君がさっきから手にぶら下げていた袋を
私に手渡した。覗いてみるとそこには見たくない紙の束が。
｢プレゼントだぞ？喜べ。｣
口を歪めて笑った土方君に私は恐怖を感じた。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました！よければ読んでやってください…！ (2018年3月24日 15時) (
レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです！更新待ってます！ (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます！コメントとても励みになります！！今土台を作っております！頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです！次章も気になります！更新頑張って下さい！！応援してます！！ (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百済
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時：2015年5月3日 18時
