風向きなんて安定しない ページ27
*
「それなりに楽しかった」
「素直になった方がいいよ、土方君。」
「余計なお世話だ」
駅での別れ際にそんな会話を交わしてからバイバイ、と手を振った。
そして土方君とは別の電車に乗り換える。
休みの日とだけあって人が多いためもみくちゃにされながら流れていく。
軽く声を上げながら耐えるが大人には勝てず窓に押し付けられる。
すると目の前に沖田がやってきて私を囲った。
「大人って困ったもんだねィ。」
私を見下ろしながらニヤリと笑ってそれから景色に目をやった。
下からのアングルで沖田を見るのは二回目で、黙ってりゃかっこいいのにと苦笑いを浮かべた
電車に揺られて数十分私達はボロボロになりながら駅のホームから出た。
「休みの日の電車はもう御免だ...」
「全くだぜ。」
外の新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んで一息付けば
私の少し先に歩いていた沖田が手を差し出した。
「最後にデートらしいことしとこーぜ、Aせんせ」
「なんの風の吹き回しよ」
「別にー。」
そういや、これは沖田の授業だったなと思い出しながら
こぼれる笑みを片手で隠しつつ沖田の隣へ歩み寄って手を重ねた。
「では、授業をはじめます!」
なーんてね。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2015年5月3日 18時