モテ男と先生 ページ15
*
「沖田君、おはよう!」
「ちょっと退いて見えないでしょ?!」
「うるさいわね!黙ってなさいよ!!」
朝から女子がうるさいのはいつものことである。
が、ここ最近廊下の女子の群れの量が確実に増えている。
鞄を背負い直すと覚悟を決めて女子の群れに突っ込めば肘なり膝なりが
私の腹を狙うように直撃し、小指は踏まれ悶絶。
(ここは購買かなにかですか?!)
そんなことを涙目で叫びつつ流されるままになっていると誰かが私の腕を掴みあげた。
その人物を確認するのにも一苦労で、やっと確認したのかと思えば誰かに顔を殴られる。
「はいはい、通してね。沖田君を見るのはいいけど他の人の迷惑になんないよーに。」
その気だるげな声は一人しか居なくて先生に引っ張られながら教室へと辿り着く。
乱れた制服を整えて髪型もボサボサになったのでクシでといてやる。
「ありがとうございます、先生」
「おー、」
先生は教卓の前に設置してある椅子の上に腰掛けジャンプに目を通していた。
そして伏せていた目を沖田の方に向けてから口を開く。
「ちょっと沖田君、これなんとかしなさいよ。」
「勝手に女子がやってるだけなんで。」
俺には関係ない、とでも言うようにアイマスクを額からおろして
机の上に突っ伏してはそのまま眺めているとそのうちに動かなくなった。
「けっ、モテ男君は言うことが違うね。」
「先生だってモテるでしょ?」
なんて助けてもらったお礼にフォローになってないフォローを入れてやれば
銀八先生はジャンプから勢い良く顔をあげて私を見据えた。
「何、Aちゃーん。もしかして先生のこと狙って...」
「ないですね。」
ちょっと煽てりゃすぐ調子にのる野郎だなと先生の言葉を遮ってやる。
だが先生はニヤニヤと口元を緩めて私の事をじっと見るのを止めない。
その時、学校のチャイムが鳴り、先生がチャイムがなる前に
教室にいるという珍しいホームルームを迎えることになった。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2015年5月3日 18時