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めんどくさくても!そこはちゃんと説明しなきゃ、色んな誤解を生むんじゃ?!と言う私に、流星くんは「とりあえずお邪魔しまーす」なんて言って、ソファーに寝転ぶ。
流星「やって、望に言ったら絶対失言しそうやし」
流星「そういうのは基本、俺とAが知ってればええやん?あとはみんなに勘違いさせよ。そっちの方が重岡くんも焦る」
「焦る……のかな?」
流星「さあ?とりあえず、みんなの前ではAは俺の彼女。てことで、おやすみ」
結論をスパッと言った流星くんはそのまんま枕の下に手を忍ばせ、ぎゅっと抱きしめる様に寝る。
……うん?寝る?
「ちょっと流星くん!今から寝たら間に合わなくなる!」
流星「間に合う間に合う。Aがちゃんと起こしてくれればええねん」
呑気にそう言って、完全に寝る気満々。
メイクも着替えも、流星くんが来る前に済んじゃったし。あとは何しよう?
なんて考えていると、携帯が鳴った。
“もう起きてる?”
「っ!うわぁ…」
重岡くんからだ。
嬉しくなって、思わず声が漏れてしまった。
好きな人からの通知こんなに嬉しいものだったのか。小説で何回かこんなシーンを読んだけど、ここまで胸がドキドキするとは思わなかった。
急いで“起きてます”と打ち込んで送信すると、すぐに付いた既読。
朝から重岡くんと話せるって贅沢だなあ。今までほぼ毎日重岡くんと会っていた私って、本当に幸せ者だったなあ…。
………早く会いたいなあ。
柄でもない事を思っている自分が照れ臭くて、緩む�茲を引き締めるために両手でクイクイ上げていると、再び通知が鳴った。
“今日会えるん楽しみにしてるな”
「うぁぁああ……」
また声が漏れてしまった。
これはもう不可抗力だ。重岡くんがずるい。
重岡くんには好きな人がいるって分かってるのに、それでも意識して、ドキドキして、あぁ〜〜ずるい。
なんて返そうか考えていると、ベッドを背凭れにして考えていた私を背中からぎゅっと誰かが抱き締めた。
……ここにいるのは、流星くんだけだ。
なに、これ!
寝惚けてる?寝ぼけて私に抱き着いてきてる?!頭の中では饒舌だけど、実際は黙り込んで固まる事しかできない自分にビックリ。
どうしよう、動きたいけど、全然動けない。
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なつみ(プロフ) - 楽しみに待っておりました。更新とても嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月7日 20時) (レス) id: d3080f9a44 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - なつみさん» 大変長らくお待たせ致しました…。果たしてまだ読んで頂けているのか、定かではないですけれども、いっときでも待ち侘びいて頂けて光栄です。返信も遅くなってごめんなさい。流星くん目線で何か書けたらなあ、と思っていたので、検討させて頂きます! (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - まおさん» 返信遅くなってしまい、ほんっっとうにごめんなさい。キュンキュンしたと言ってもらえて嬉しいです。そう言ってもらえた私が嬉しすぎてしにそうです(笑)本当にありがとうございます。 (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新首を長くして待ってました。流星くんバージョンも是非書いて頂きたいです。続編宜しくお願い致します。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: b3e8ac68c7 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - もうキュンキュンして死にそうです (2019年10月3日 6時) (レス) id: 082e554ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つき | 作成日時:2019年9月15日 22時