morning routine 1 ページ2
in 9区アジト ケイイチロウside
カーテンの隙間から、眩しい光が差し込む。布団を頭から被れば落ち着く暗闇と暖かい温度。そのまま覚醒しかけた脳を二度寝に誘いこもうとした。
ドンドンドンドンドン
青｢……あ“？｣
ドアを叩く煩い音に、眉間にシワが寄るのが分かる。布団から頭だけ出すとドアに向かって
青｢煩い｣
とだけ呟く。するといきなりドアが勢いよく開く。そこには今ドアを開けたであろうコタロウが立っていた。
桃｢煩いじゃないよ！もうお昼前だよ！？起きな！？｣
青｢だから、煩い……｣
入ってきてそうそうに大声を出すコタロウに布団を剥ぎ取られる。よく見たらキヨハルもいた。
紫｢起きて下さいー、お昼ですよー｣
桃｢もー！！あとボスだけだよ！？｣
渋々身体を起こす。まだ残っている眠気は瞼を開けることを許してくれない。眠い。
紫｢昨日何時に寝たんですか｣
青｢昨日……？寝落ちた。覚えてない｣
たしか昨日はゲームをして……、午前4時までの記憶はある。ということは、寝たのは4時以降な訳で……。
青｢睡眠時間足りてない。寝る｣
桃｢起きろー！！｣
青｢もー、いいじゃん……｣
頭を振って眠気を振り落とす。意識が段々をハッキリしてきて、目が開く。
桃｢やっとちゃんと起きた｣
青｢寝かせてよ……｣
紫｢さっきお湯沸かしたんで、コーヒー淹れにいきましょう｣
コタロウとキヨハルに両サイドから腕を掴まれて、囚われの宇宙人みたいな格好でリビングに行く。
黄｢あ、おはようー｣
緑｢おはよぉー｣
赤｢おはよう｣
青｢おはよ｣
既に集まっていたメンバーに挨拶を返しながらキッチンに向かう。何故かいつもコーヒーを淹れないコタロウまで着いてきた。そしていい加減腕を離せ。
青｢コタロウ、動きづらい。離して｣
桃｢あっごめん、忘れてた｣
自由になった両手に感動を覚えながら、コーヒー豆の分量を量る。朝はちょっと濃いめに入れるのが好みだ。目を覚ますためにも。
青｢キヨハル、はい、コップ｣
紫｢あ、ありがとうございます｣
キッチンにコーヒーの香りが広がる。リビングの騒がしい声を聞きながら、キヨハルと横並びに立ってコーヒーを飲み干す。
俺のmorningroutine、中々お洒落じゃない？なんて思ってるのはメンバーには秘密。
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作者名：珠乃 | 作成日時：2021年5月4日 19時
