15話 ページ15
_you side
mb「Aさんおはよう〜昨日はどうしたの?」
こいつは例のセクハラ上司である。
今もさらっと肩に手を置いて話しかけられているので心底気持ちが悪い。
『ちょっと急用ができちゃって…すみません』
mb「ぜ〜んぜんいいよ!でも少し寂しかったなぁ」
するりと腰を引き寄せられる。
最近本当に酷くなったよな…なんて考えながら今日も今日とて上司のセクハラをやり過ごす。
mb「あ、そうだ!今日のお昼一緒にどう?奢るからさ」
『いやぁ〜、昨日の分もやらないといけないので…』
mb「大丈夫だって!他のやつに回しとくからさ」
いやそれはダメだろ、と心の中で呟くが上司の誘いを断れるはずもなく、流されるまま一緒に昼食を食べることになってしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ci*「アイツですよね、言ってた上司って」
『そうですね』
ci*「結構やばそうですね…」
その後上司を上手くあしらいながら昼食を食べ終えた私は、午後の仕事もしっかり終わらせて無事帰宅した。
チーノさんも人間の姿に戻り、今日あったことについて駄弁っていた。
ci*「人間の姿になって目の前に出るのはまずいやんな…」
『う〜ん流石にまずいですね』
お互い解決策を出し合うも、なかなかいい案が出ない。
チーノさんは「あんなキモイ奴が気安くAさんに触れてるっていうんがムカつくよな…俺だってやっと最近触れるようになったんに…」とよく分からないことを呟いているが、私をなんとか助けようとしてくれているんだろう(知らんけど)。
結局案は出ないまま就寝することになった。
「今日も一緒に寝ます!」と言い出したので「口聞かなくなりますよ?」と返したら、犬のようにシュンっと落ち込みながら大人しく敷いた布団に入っていった。
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作者名:豆大福 | 作成日時:2021年8月13日 17時