29、足枷と私 ページ29
貴方side
いつもみたいに独り、帰り道を歩く。
スカッとしたはずの心に、まだ何かの根が張っている。
引っかかって、取れそうにない。
貴｢…本当に…これでいいのかな……｣
…これでいいと、思わないといけないんだ。飛雄には、スッキリして春高予選にのぞんでもらわないと。
私みたいな足枷、取ってあげないと。
重りが外れて水面へ浮いていく飛雄に対して、足枷の私は底なしの水中を沈んでいく。
深く、深く奥底まで。何も分からないくらい真っ暗なところで、一生を過ごす。
誰にも知られない世界で一人。
貴｢…ポエマーかよ……武田先生の影響かな…｣
夕焼けで橙色に染まった道を歩く。
貴｢…ダメだ。これじゃ、ダメなんだ｣
…まだ終わってない。ちゃんと、
貴｢返事聞いてない…！｣
今まで歩いてきた道を走った。聞かないと。
飛雄は、どうなのか聞かないと。
私、ずっと自分で全部解釈してた。
飛雄に言われた訳でもないのに、1人で先突っ走ってた。
飛雄が話を聞いてくれないんじゃない。私が話そうとしなかった！
貴｢…っはぁっ……飛雄ぉ！……飛雄！！｣
体育館のドアを勢いよく開けた。そこに目的の人は居ない。
日｢小柳！？｣
貴｢…日向、くん……っ飛雄は！？｣
日｢小柳落ち着けって！…影山……お前を探しに行った｣
すれ違った…っ！？
貴｢早く、早く行かないとっ……ま、間に合わなくなっちゃう！…っ…伝えないと…｣
月｢影山は、校舎にまだいる。落ち着きなよ、小柳。大丈夫だから｣
貴｢…ありがとう……行くねっ…！｣
朝より、大切な話があります。
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とーか - ふつーに泣きました。谷地さんとお弁当食べてたりしてもう。ね？でも最終的に最高だったんでパーリーピーポーです。(?) (2020年3月26日 1時) (
レス) id: 39b1cb9946 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - やっちゃんとお弁当食べてた理由がすごい気になりました！！切なく胸がぎゅっと掴まれるような感覚に何回も落ちました！幸せになれてよかったです！ (2020年2月27日 17時) (レス) id: 05b337dbac (このIDを非表示/違反報告)
おっふ - こういうすれ違い系（?）好きィ！まさかの主人公むっちゃ愛されてたｗｗ (2019年12月23日 20時) (レス) id: f0059e6ce4 (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - 最高です。泣きました… (2019年8月24日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜(プロフ) - ぱすた。さん» 見て下さりありがとうございます！誤解の件につきましては、下の方のコメント欄に理由を書かせていただきました！作中でそこを明かすのを忘れいて…コメント欄の方を見て頂けるとありがたいです。私の語彙力なくて、何コレ、と思ったらごめんなさい。 (2019年8月12日 22時) (レス) id: 3aa4f94975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年7月13日 23時
