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はちまきなんてどうでもいいという考えになっていた私は、国見のはちまきを付けていることを忘れていた
あの子、いいやがったな
正直、私は渡してもいいと思っている。そうゆう意味で交換したわけではないから。でも、国見からすれば勝手に交換されて、この女子達が自慢すれば噂が広まるだろう。
それは国見があまりにも可哀想だ。
『私が勝手に渡したら、国見が』
「別にいいでしょ⁈言っとくけど、あんたは国見君に好かれて交換されたんじゃないからね⁈きっと何か理由が…」
はいその通りです。理由があります。
『もうらちがあかない。私はかえる。』
「はぁ⁈ちょっと待ちなさいよ!このっ…!」
私に向かって手を挙げる彼女、そこまでしてでもはちまきが欲しいなんて。
「おい」
彼女の声ではない低い声。
『影山⁈』
「うっ…影山君、」
影山「お前、今樋口に何しようとしたんだ?」
「これは…」
影山「2度とこんな事するなよ。いくぞ樋口」
『うん…』
影山があそこまで怒ってるのを初めてみた。
『ありがとう影山』影山「大丈夫か⁈」
『…だ、大丈夫だけど』
影山「お前、急に居なくなるから金田一達と探してたんだぞ」
『え、ごめん。』
影山「もう既に殴られてるのかと思って焦ったんだからな」
国見「樋口!」
金田一「おまっ、どこにいたんだ⁈」
影山「女に殴られそうになってたんだ。」
金田一「は?!大丈夫なのかよ!」
『大丈夫だよ、それに、あの子も本気で殴る気は無かったと思うし。』
国見「なんでそうなったんだ」
『はちまきが欲しいって言われて。国見の勝手に渡したらやばいでしょ?だから断ってたら』
国見「お前馬鹿なの?」
『え?!』
国見「そんなん渡しとけばいいんだよ、本気で殴られてたらどうするつもりだったんだ」
金田一「ったく、とにかく帰るぞ。説教は明日だ」
『説教⁈』
金田一「ははっ!冗談だ!」
影山「俺は怒ってるからな」
国見「これだから馬鹿は、」
この体育祭を期に、私達の関係は崩れていく事になる。
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作者名:カリナ | 作成日時:2024年1月10日 1時