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第12話 ページ13

*


「僕を助けてくれたのは君なんだね。

ありがとう、僕は今までこの脆い身体が嫌いだったけれど
こんなにも嬉しい、君と巡り合せてくれるだなんて、この身体にも感謝しなくてはいけないね」



もしも僕が丈夫な身体だったら。

廊下で倒れて、彼と出会うことも無かったのだろう。


思わず溢れる言葉の止まらない僕を見て、彼は小さく肩を揺らして笑った。



『……ふふ。今日は元気そうで、良かった。あの…、君は?』


「あぁ…、自己紹介が遅れてすまないね。嬉しくって、つい。

僕は天祥院英智、というのだけど。どうかよろしくね、…Aくん」



『…てん、しょういん…えいち、』


彼はどこか思い当たるような節があるようで、ぽつりと僕の名前を復唱した。
……名乗りもしていないのに名前を知る僕を、疑問に思わないあたり彼のことが少し心配になる。




『宗くん…零くんたちから、聞いたことがあるよう、な……』



「……、君は五奇人と、仲がいいんだね」


『……五奇人、……そう、だったね。みんなはそう呼ばれてるんだった。…あ、理由は知らないんだけど…』


「……」



…なるほど、彼はかなりの"箱入り"のようだ。



僕の名前を聞いて、"生徒会長"と結び付けない生徒なんて、きっと彼の他にはいないだろう。

予想するにずっと、ここにいるのだろう。そんな噂を耳にしなかった訳では無い、聞かなかったふりをしていただけで。




「君はどうしてここにいるんだい?いつもここにいるわけじゃあ、ないだろうとは思うけど」



『…それは……』


「……」



視線を彷徨わせる彼を、じっと、見つめる
伏せられた瞳も、風に揺れる薄黒い髪も何もかも綺麗だ。





『…わからない、けど…僕はずっと、ここにいるよ』


「……そう。いいんだよ、無理に言わなくって。僕は君に強いることはしないから」



あぁ、可哀想に。籠に囚われた宝物。僕の、憧れ。




僕が必ず、外へ連れ出してあげる。






だからその暁には、僕の隣にいてね。


ずっと、僕の心臓がいずれ、止まるまで。

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英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - 待ってます!!! (2017年6月8日 7時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!目処が立ちしだい載せさせていただきますので、お待ちください,,,! (2017年6月7日 21時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - また新しく小説を作るなら余ったページでお知らせをしてください!すぐに見に行きます!!! (2017年6月6日 23時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴さん» ご指摘ありがとうございます…!直してきました、本当に有難いです。すみませんでした (2017年5月30日 20時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - 18話の零さんの台詞の「妙なことは言わないことを願うけどよ」が「妙なことは言わないとことを願うけどよ」なってますよ〜! (2017年5月30日 20時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年5月25日 19時

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