夢の足跡 17 (ページ10)

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『はい、とりあえずOKでーす！』

「「ありがとうございました！！」」

『M.Tに捧ぐ、めっちゃいい曲だね。

歌詞もいいし、メロディーもいい。

バラードだから、すごい表現力問われるけど。

難しいのは分かってるけど、普通に歌うだけじゃダメだからね。

まだ全然日があるけど、地道に仕上げてってください」

「「はい！！」」

「ただ、白橋良かったねぇ…

今すぐにでも、ソロでステージに立たせたいくらい。

歌詞が入ってるのはもちろんなんだけど、表現が良い。

これ、デモ貰ってどんくらい？』

「昨日頂きました」

『昨日の今日でこれでしょ？

あとでみんな、映像確認してみて。

声が良かったのは、みんなも感じたと思うけど。

圧巻なくらい、表現力が良かったから。

みんなこれくらいやって！

白橋は今回、表現力でみんなを引っ張って行って！』

「はい…！」

『あとは、安定の小嶋ね。

この曲は、小嶋と白橋に合わせて』

今回の目玉曲は、M.Tに捧ぐ。

公演タイトルと同じで、たかみなさんの名前が入ってる。

バラードの難しい曲だけど、メッセージ性はピカイチだ。

この曲を上手く表現出来なければ、この公演は終わり。

それくらいの覚悟を持って臨んだら、お褒めの言葉を頂きました。

でも、ここで満足しない。

私の目指すゴールは、もっとずっと先にあるんだから。

『白橋、小嶋、ちょっといい？』

「はい」

小嶋「何ですかー？」

『さっきの表現、めっちゃ良かったよ』

「ありがとうございます」

『小嶋はさ、昔から歌に関しては文句なかったけど。

すごいね白橋、仕上げて来たねぇ』

小嶋「ほんとに、ちょっと見ない間にすごい伸び率ですからね」

「いやいや…」

『そんな謙遜すな、ほんとだから笑』

「えぇ、ありがとうございます」

『そう、それでね。

今日見て、持ち帰って決めようと思ってたんだけど。

あまりにも群を抜いて良かったから、今決めた。

この曲のセンターは、白橋と小嶋で行く』

「えっ…ほんとですか！」

小嶋「良かったね、A」

「嬉しいです、ありがとうございます！」

小嶋「陽菜も嬉しい〜」

『キャプテンの横山が、チームの雰囲気を作って引っ張ってくれると思うの。

だから2人は、パフォーマンス面でチームを更にブラッシュアップしてほしい』

「頑張ります！」

明確に目標が見えた。

あとは、達成に向けて走るだけ。

たかみなさんに捧げられるよう、誠実にやり抜こう。