強くなってほしいから ページ44
遠藤「うぅ…ｯｸ」
飛鳥「大丈夫だよぉ、みんな最初はそんなもんだよ」
遠藤「でもぉ…私もう、加入して3年近く経ちます…」
飛鳥「苦手分野は誰にでもあるから、えんぴーのペースでやってければいいんだよ」
今日の乃木中の収録は、バラエティ講座だった。
そこで上手くコメント出来ず、泣いちゃったさくら。
今、飛鳥が宥めてます。
飛鳥はさくらのお姉ちゃん的存在だから、どうしても優しい。
でも、ここで優しさだけを受け取ったらさくらの成長には繋がらない。
A「飛鳥、ちょっといい？」
飛鳥「ん、本気で落ち込んでるから、あんまやりすぎないでね」
A「分かってる、後でフォローよろしく」
飛鳥「ん」
飛鳥にコソッと耳打ちして、ポジション交代。
次は私が、さくらに向き合います。
A「さくら」
遠藤「はい…」
A「さくらの魅力が、自信のなさや儚さなのは分かってる。
それも十分、武器だと思ってる。
でもね、いつでも泣いてばかりいちゃダメなの。
もう、泣いてどうにかなる時期は過ぎてる。
勝手に涙が零れちゃう気持ちも分かるよ。
私も昔はそうだった。
けど、それをよく思わない人がいることにも気づいてた。
必ず、どこかで涙と決別する瞬間を迎えないといけないの。
そうじゃなきゃ、安心してグループを任せられない。
怒ってるわけでも、呆れてるわけでもない。
私だって、さくらのペースで頑張ってほしいって思ってる。
でも、私は乃木坂のキャプテンでもある。
後輩を育てる立場としては、複雑にもなるの。
さくらの場所に、立ちたくても立てない子はたくさんいる。
それは、オーディションに落ちちゃった子も含めて。
さくらに足りないのは、グループを引っ張る覚悟じゃない。
色んな人からの憧れや期待、中には嫉妬も背負う覚悟。
泣いて守ってくれる人は多いけど、そこで終わりだよ。
これは、後のさくらのために言ってる。
泣く以外にも、もっともっとさくらの魅力はある。
泣くことは簡単だけど、泣く以外の方法を身につけることは難しい。
でもそろそろ、その方法を身につける時期に来てる。
もう一度、苦手に直面した時の自分と、乗り越える方法を考えてごらん？」
遠藤「はい…っ」
A「大丈夫、さくらはできる」
それが出来ないから悩んでる。
そんなことは分かってる。
でも、もう泣いてどうにかなる時期は終わり。
彼女は、次のステップへ進まなきゃいけないんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 592人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「妹」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
陽香(プロフ) - tensaimarichaさん» 1年ちょっとという長い間、お付き合い頂いてありがとうございました。わぁ！嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (
レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 橋ちゃんさん» ありがとうございます。ぜひ、お楽しみに！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
tensaimaricha(プロフ) - 本編完結お疲れ様でした！！！気づけば1年ちょっとこの小説と過ごしてきました。これからも楽しみにしています！しろりんご。さんの言葉遣い表現が大好きです！これからも楽しみにしています！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 04eb34e649 (このIDを非表示/違反報告)
橋ちゃん - 本編完結お疲れさまでした！毎日楽しみに読んでいました。とくに飛鳥ちゃんとの絡みが大好きでした❗afterstoryも楽しみにしています😊 (2021年11月7日 11時) (レス) @page1 id: 0784958bbf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年11月7日 0時
