もう無理だと思う ページ22
台湾ライブを終え、病院に行ってから数日。
診断が下っても、お仕事が全くないわけじゃなかった。
乃木坂でのお仕事は、極力参加しようと思っていた。
私が参加しなきゃ、色んな人に勘ぐられてしまうから。
それは避けたくて、体に鞭打ってみんなと同じ量の活動をこなしていた。
ただ、この日に世界は変わった。
A「…っ…ふっ」
起きようと思って体を起こしてるのに、全然動かなかった。
冗談かと思ったのに、これは現実で。
どんなに力を入れても、私の体が起き上がることはなかった。
いや、力が入っていたのかも分からない。
頭がボーッとして、ふわふわする。
ちょっと寝返りを打っただけでも、心拍数が上がって息が切れた。
おまけに吐き気を催すくらい、視界が回る。
これはおかしいと直感し、マネージャーさんに連絡した。
:
「A、大丈夫…！？」
A「…ごめ…なさぃ」
「しんどいなら、無理して話さんでもええで」
A「…ん」
「起き上がれんの？」
A「ぅん…」
「これはもうアカンな、病院行こう」
A「でも…」
「大丈夫、お仕事はキャンセルしとく。
今日は、Aの信頼してる人も一緒やから」
A「だれ…？」
飛鳥「よ、おはよ」
A「ぁす…ちゃん…」
飛鳥「ごめんね…こうなる前に止めておけばよかった」
A「んーん…」
飛鳥「私も一緒に病院行くから。
荷物はもうまとめてあるから、捕まって？」
A「ぁすちゃん…おんぶするの？」
飛鳥「うん」
A「むりだよ…ほそいもん」
飛鳥「なーに言ってんの、これくらいへーきだから！」
A「え…」
「A、飛鳥を信じてあげて。
飛鳥なりに責任感じてるみたいやから」
飛鳥「ほら、いーから早く乗れ」
A「ぁりがと…」
飛鳥「よいしょっ…大丈夫？しんどくない？」
A「ん、へーき…」
飛鳥「凭れてていいからね？
しんどくなったらすぐ教えてよ？」
A「ん…」
すぐに駆けつけてくれたマネージャーさん。
同じ現場だった飛鳥も一緒に。
弱っている私をおんぶしてくれた飛鳥。
飛鳥も細いのに、なんだか申し訳なくて。
でも、飛鳥の瞳が本気で心配そうな色に染まっていて。
こんなに心配かけちゃってるという現実に、罪悪感が込み上げてきた。
それに負けないよう、私は飛鳥の背中に顔を埋めた。
もう、何もかも忘れたくて。
全てを手放して楽になりたかった。
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陽香(プロフ) - tensaimarichaさん» 1年ちょっとという長い間、お付き合い頂いてありがとうございました。わぁ！嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (
レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 橋ちゃんさん» ありがとうございます。ぜひ、お楽しみに！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
tensaimaricha(プロフ) - 本編完結お疲れ様でした！！！気づけば1年ちょっとこの小説と過ごしてきました。これからも楽しみにしています！しろりんご。さんの言葉遣い表現が大好きです！これからも楽しみにしています！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 04eb34e649 (このIDを非表示/違反報告)
橋ちゃん - 本編完結お疲れさまでした！毎日楽しみに読んでいました。とくに飛鳥ちゃんとの絡みが大好きでした❗afterstoryも楽しみにしています😊 (2021年11月7日 11時) (レス) @page1 id: 0784958bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年11月7日 0時
