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「フレッド、離してやれよ。そろそろ夕食の時間だ」
ジョージの言葉に、フレッドは名残惜しそうな顔をしつつ渋々Aを離した。
「それじゃ、大広間に行くか」
「あ、う、うん……」
戸惑うAを見つめながら、フレッドはニヤッとした。
「もらったチョコは、毎年リーがほとんど食ってる」
フレッドの言葉にAはきょとんとして顔を上げた。
「それより、Aからはないのか？」
「あ……う、ご、ごめんな」
バレンタインにカードやチョコをあげる事なんて今まで考えられなかったAは、二人に何もあげられなかったことで申し訳なさそうに肩を落とした。
ジョージがくすくす笑った。
「いいよ。代わりのものはもうもらったしな」
「代わりのもの？」
なんのことかわからないというように首を傾げるAの唇に、ジョージは指を押し当てた。
「たっぷり
Aはかっと顔を赤くさせて、慌ててジョージから目を逸らした。二人は、Aの反応を楽しむようにけらけら笑った。
「ほら行こう、A」
フレッドが差し出した手をちらりと見たあと、Aはゆっくりその手を握った。それからゴニョゴニョと赤い顔のまま呟き始めた。
「来年は…」
「うん？」
「来年は、ちゃんと用意する」
二人が嬉しそうに笑った。
─────
「俺、年々丸くなってきてる気がするんだよな」
その日の夜、フレッド、ジョージ、リーの部屋には、甘いチョコの匂いが漂っていた。ベッドの上でばくばくとチョコを頬張りながら、リーはぼんやり言った。
「ちくしょう、俺だってチョコの一つや二つ……！！俺とお前ら、何が違うってんだ？」
「そりゃ、男前かそうじゃないかだろ」
フレッドがニヤッとしながら近くの鏡に映る自分を見た。
「俺はなかなかの男前だ。そうだろ？」
「誰もそんなこと思ってないぜ」
「Aに聞きにいけよ。きっと言ってくれるぜ。俺がかっこいいってな」
「自惚れるな！」
リーは苛ついたようにチョコの空き箱をフレッドに投げつけた。なんともないようにそれを避けたフレッドは、そのまま自分のベッドにごろんと寝転がった。
「はぁ……Aに会いたい」
「10分前におやすみを言ったばっかりだろうが」
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鵲(プロフ) - あいさん» わー！！ありがとうございますーー！！😭😭💓 (2021年12月12日 20時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - このお話大好きです！応援してます！ (2021年12月12日 4時) (レス) id: fc16481cf6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - みゆさん» わー！！！前作から！！ありがとうございます！！😭😭😭💖💖嬉しいです、、！！！！更新頑張りますーー！！！！ (2021年12月10日 0時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 前作の方から知って、この作品も楽しませていただいています！鵲さんの書き方すごく好きです。これからも楽しみに待ってます！頑張ってください💪 (2021年12月9日 8時) (レス) @page22 id: c8945715f5 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぺでぃさん» はじめまして！わわわわ！！前作もみてくださりありがとうございます😭😭嬉しいです！！ありがとうございますーー！！更新頑張ります！！ (2021年12月8日 23時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月31日 19時
