寂寞のアイソレーション３ (ページ36)

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とうとう学期が終わり、降り積もった雪と同じぐらい深い静寂が城を包んだ。グリフィンドール塔は、ハリー、ハーマイオニー、ロン、オリヴィア、それにウィーズリー兄弟とAしか残っておらず、みんなは誰にも迷惑をかけずに大きな音を出して「爆発スナップ」をしたり、秘かに決闘の練習をしたりすることができると大喜びしていた。

Aはその輪には入らなかった。オリヴィアが嫌がることを分かっていたため、Aは決してその輪には近付かなかった。

「A」

ハーマイオニー、ロン、ハリー、オリヴィア、ジニーがトランプをしている輪から抜けてきたフレッドとジョージは、Aの隣に腰掛けた。

「明日はクリスマスだな？」

「うん」

フレッドがニコニコしながら聞くと、Aが微笑み返して頷いた。

「夢みたいだ！ほんとに二人と一緒にクリスマスを過ごせるなんて」

「かわいい」

Aがわくわくしながら言うと、フレッドは微笑んでAの額に口付けた。額に感じる温もりに照れ臭そうにしつつ、ふとAは何かを思い出したようにフレッドとジョージを見上げた。

「ん？」

「いや……なんでもない」

Aは慌ててうつむくと、ジョージが顔をのぞき込んだ。

「なんだよ。何かあるなら言ってくれよ。気になるだろ？」

「二人が今日もかっこいいなって思っただけだよ」

Aはもう一度開いた本から目元だけを出して二人を見た。誤魔化すためにそう言うと、二人はぽかんとして、それから天を仰いだ。

「あんまり可愛いこと言うのやめて」

Aが面白おかしそうにくすくす笑った。

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クリスマスの朝が来た。寒い、真っ白な朝だった。
Aが朝起きると、A宛にプレゼントが届いていた。Aはそれを見るなりがっくり肩を落として、憂鬱そうに談話室へやって来たので、ちょうど談話室にハリーやハーマイオニー、オリヴィアと共にいたロンが、ありえないという顔をした。

「こんなにたくさんプレゼントをもらってるのに、どうして落ち込むんだい？」

「一人一人に手紙を出さなくちゃいけないんだ」

Aがそう言うと、ロンは納得したらしく、気の毒そうに唸った。

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