寂寞のアイソレーション３ (ページ31)

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それからの数分間は長かった。

大混乱のドタバタで、ジャスティンは踏みつぶされそうになったし、「ほとんど首無しニック」の体の中で立ちすくむ生徒たちが何人もいた。先生たちが大声で「静かに」と怒鳴っている中で、ハリーとAは壁にぴったり磔になったような格好だった。マクゴナガル先生が走ってきた。

マクゴナガル先生が杖を使ってバーンと大きな音を出し、静かになったところで、みんな自分の教室に戻るように命令した。なんとか騒ぎが収まりかけたちょうどその時、ハッフルパフのアーニーが息せき切ってその場に現れた。

「現行犯だ！」

顔面蒼白のアーニーは、芝居の仕種のようにハリーを指差した。

「おやめなさい、マクミラン！」

マクゴナガル先生が厳しくたしなめた。それからジャスティンは、フリットウィック先生と「天文学」のシニストラ先生が医務室に運んだ。しかし、「ほとんど首無しニック」をどうしたものか誰も思いつかない。

結局マクゴナガル先生が空気で大きなうちわを作り上げて、それをアーニーに持たせ、「ほとんど首無しニック」を階段の一番上まで煽り上げるよう言いつけた。アーニーは言いつけどおり、物言わぬ黒いホバークラフトのようなニックを煽いでいった。あとに残されたのはマクゴナガル先生と、Aとハリーだけだった。

「おいでなさい、ポッター。ウィータ、あなたもです」

「先生、ハリーは私と一緒に歩いていただけで──ですから──」

「先生、誓って言います。僕、やってません──」

Aとハリーが即座に言った。

「ポッター、ウィータ。私の手に負えないことです」

マクゴナガル先生は素気なかった。三人は押し黙って歩いた。角を曲がると、先生は途方もなく醜い大きな石の怪獣像の前で立ち止まった。

「レモン・キャンデー！」

先生が言った。これが合言葉だったに違いない。怪獣像が突然生きた本物になり、ピョンと跳んで脇に寄り、その背後にあった壁が左右に割れた。

壁の裏には螺旋階段があり、エスカレーターのように滑らかに上へと動いている。二人が先生と一緒に階段に乗ると、三人の背後で壁はドシンと閉じた。三人はくるくると螺旋状に上へ上へと運ばれていった。そして、ついに、少し眩暈を感じながら、ハリーは前方に輝くような樫の扉を見た。扉にグリフィンを象ったノック用の金具がついている。

ここはダンブルドアの住居に違いない。

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