寂寞のアイソレーション３ (ページ19)

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ウッドはサインを理解したらしい。マダム・フーチのホイッスルが鳴り響き、ハリー、フレッド、ジョージの三人が、狂ったブラッジャーを避けながら地面に急降下した。しばらく話し合ったあと、何事もなくゲームが再開された。

雨はますます激しくなっていた。

しばらくハリーはブラッジャーの集中攻撃を一人でかわしていたが、やがて、空中で立ち往生した際に、ほんの一秒のスキでブラッジャーがついにハリーを捕らえ、肘を強打した。ハリーはずぶ濡れの箒の上で、横様に滑り、使えなくなった右腕をダランとぶら下げ、片足の膝だけで箒に引っかかっていた。ブラッジャーが二度目の攻撃に突進してきた。今度は顔を狙っているゲーム、ハリーはそれをかわした。

やがてハリーはマルフォイの方へと箒で突進し、折れていないほうの手を箒から離し、激しく空を掻いた。そして、ハリーはまっしぐらに地面に向かって突っ込んだ。

観衆から叫び声があがった──バシャっと撥ねを上げて、ハリーが泥の中に落ちた。そして、箒から転がり落ちた。腕が不自然な方向にぶら下がっている。ワーワーというどよめきや口笛が巻き起こった。

ハリーの手にはスニッチが握られていた。

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「二人とも、泥んこだ」

試合が終わったあと、Aは二人を見ながら呟いた。

「ハリーの見舞いに行ってきたんだけど、医務室を追い出されちまった」

「ハリーは腕が折れたのか？ロックハート先生が治してたんじゃないのか？」

「ウン。でも失敗したみたいだな。骨を生やすとかなんとか言ってたぜ」

Aは「そうか…」と息を吐いた。そしてもう一度泥んこの二人を見た。

「私、談話室に戻る。二人は泥を落とさなきゃだろ？それに、そんなびしょびしょのままじゃ風邪を引いちゃうぞ」

「じゃ、泥を落としたら俺達も談話室に戻るから、待っててくれよ」

「うん。リーと一緒に待ってるよ」

更衣室へ去る二人に手を振って、Aがにっこりした。

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