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「休暇にあれだけ言い聞かせたというのに……なんてことを……あなたがそんなに聞き分けが悪いだなんて……一体何を……まさか、あなたたちがAを誑かしたの？」
エリザが双子を見た。Aが慌てた。
「違います、かあさま、私は……私、ただ……」
「もういいわ。帰ったらすぐに地下牢に入りなさい。今回は二日間です。それで反省するでしょう」
「二日？」
Aの顔が恐怖で歪んだ。歩いていく母の服の裾を掴み、Aが必死で叫んだ。
「かあさま、ごめんなさい──ごめんなさい！」
「口だけの謝罪は聞き飽きました！」
ぐいっとAの手を引っ張り歩いていくエリザと、半べそのAを見つめながら、フレッドとジョージは愕然としていた。Aは手を引っ張られて足をもつれさせながら振り返り二人を見たあと、悲しそうな顔をしてまた顔を前に戻し、母に連れられるがまま駅をあとにしてしまった。
残された双子はその後ろ姿を見つめながら険しい顔をした。
「……ウィータ家のご婦人は、昔からああいう人よ」
モリーおばさんが言った。恐怖の色を浮かべてAたちを見ていたジニーを抱き寄せながら、モリーおばさんは双子を見た。
「関わらないほうがいいわ。それはあなた達の為というわけではなくて、あの子のためによ」
─────
Aは、ウィーズリー家が「血を裏切る者」の代名詞だったことを、知らなかった。
薄暗い地下牢でいつものように蹲って嗚咽しながら、Aは膝に顔を埋め、ぶるぶる震えた。普段ここに閉じ込められるのは一日だけだ。朝になったら出してもらえる。しかし、今回はそうではないみたいだった。
「ひっぐ……うう、うっ──ひぐっ、」
暗く冷たい地下牢に、Aの泣き声が反響した。
誰も助けには来ない。誰の声も聞こえない。光も何もない。どこまでも暗いだけの地下牢に閉じ込められたAは、しばらくずっと泣いていた。喉が痛くなるほどに泣いたあとは、疲れて、倒れるように眠りに落ちた。
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鵲(プロフ) - 貴戸藍樂_きど あいらくさん» ありがとうございます〜！！エヘ…可愛く書けてたらよかったです❤❤これからも応援よろしくお願いしますーー！！ (2021年10月9日 20時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
貴戸藍樂_きど あいらく(プロフ) - 続編おめでとうございます！！撫でられた時の感覚が違うって...かわいすぎやしませんか()可愛らしい絡みの中にある厳しいお母さんもまた最高です...！更新お疲れ様です！ (2021年10月9日 19時) (レス) id: 1c72b51fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月9日 18時
