人気者くん ページ6
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『せーや』
「呼び捨てすな」
わっしょい東京公演終わり、東京のホテルで誠也くんの部屋に訪れた。
『嬉しいくせに〜』
「嬉しないわ!どしたん」
『んー、暇やったから』
「飲んだ?」
『飲んでないわ』
前のおてんと魂ん時、外で飲んでるのがバレてから厳重注意を受けている私。外って言ってもコンビニの前とか公園とかやけど。
「誰かんとこ泊まっとるかと思ったわ」
『疲れたからやめたー』
関東Jr.のとこにお泊まりに行く子たちもちらほらで、一応誘われてはいたけど2日間の疲れでゆっくりしたい気持ちが上回った。
けど、ひとりは寂しいから誠也くんとこ来ちゃった♡
「誰に誘われたん」
『え、誰って、よく遊ぶ子たち』
「誰やねん」
教えろや、としつこい誠也くんにうるさい、と叱ればしゅんとなっていじけながら明日のための荷物をまとめ始めた。
『作間とか、猪狩とかそこらへんよ』
名前をあげれば、ふーんと興味のないフリ。
誠也くん、本当は嫉妬してるんだもんね〜バレバレだもんね〜
『せやくん、わっしょいでいっぱいお友達できたね』
「友達ってわけやないやろ」
『でも人気者やったやん、忍者の子達からも』
「まぁ絡まれとったなぁ」
そんな他人事のように。
『妬いちゃうな〜』
「どこに妬く要素があんねん」
誠也くんの表情を見ながら一言ずつ発していく。
自分で気付いてへんと思うけど、だんだん、頬上がってってんで。
『まだ終わらんの?」
「まだや」
『はやくー』
「早くやないねん、部屋戻れや」
は?そんなん来た意味ないやん。
人気者誠也くんを独り占めできるチャンスなんやから。
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作者名:ぼんじり | 作成日時:2023年7月20日 1時