レイターズのひみつへいき＊

episode22＊ ページ23

事件はその日に起こった。




ｶﾀｶﾀｶﾀ


かめむし｢Aまだ編集？｣




只今、かめむしの自宅にて泊まり込みで撮影、編集をしていた所だった。




隣の部屋には、はやしんとサイバとまーちん、そしてさとるんが寝ている。




かめむし｢もう3時やで、
Aも疲れてるんちゃん？｣



『私は大丈夫。』




かめむし｢でも...ちゃんと寝てさ...｣




『夏休みやで？登録者増やせるチャンスやん』




かめむし｢そうなんやけど...Aの身体が...｣




かめむしの、うじうじした態度もあるが
私も寝不足と疲労で少々気が立っていた。




『お前レイターズの事考えてる？』



かめむし｢え？...うん。｣




『じゃあ、こんな時くらい無理して1日に何本も投稿しようってくらい根性見せろや！アホ！』



かめむし｢...え？そ、そんなん...っ｣



『なに？』




かめむし｢Aの事がただ心配やっただけやん！そんなに無理しんといてや！！｣




『うざいねん！』





私が勢いで机を叩くと、かめむしはビクッと肩を揺らして悲しそうな顔をした。




サイバ｢...おいおい何してんねん｣



かめむし｢さいば...｣




眠そうな顔で入ってきた、サイバとはやしん。




はやしん｢まだ起きてたん？編集して...｣




サイバ｢かめむしが心配したら、Aがうざがってキレたって感じやろ、たぶん笑｣




なんなんだ、すごく当たってる。




はやしん｢2人がぎくしゃくしてたら、俺らも成り立たへんやん...仲直りして？｣




ふたりの言葉に冷静になった私は、今になって少し反省していた。




そんな時に沈黙を破ったのは、かめむしだった。





かめむし｢Aごめん...俺も心配してるんやったら、大きい声出す必要なかったよな...｣





かめむし｢ほんまにごめん...｣





『う、ううん！かめむし悪くない！...ごめん』




そういった途端、ふわっと包まれた。
その正体は、私に抱きついたかめむしだった。





『ちょっとなにー？笑』





かめむし｢A怒らせたの初めてで...もう戻られへんかと思った...うぅぅ...｣




『わー、ごめんごめん笑』




私の肩を濡らすかめむしを横目に、サイバとはやしんは安心したように私と目を合わせて部屋へ戻って行った。





私はかめむしと抱き合っているのが心地よくて、しばらくの間背中をさすっていた。

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