レイターズのひみつへいき＊

episode19＊ ページ20

夢のように楽しかったファンミも終わり、




残されたのは、もうすぐ学校という事実。




かめむし｢おはよー｣




『あ、おはよう』




気分屋なかめむしは、今日は家まで迎えに来てくれたみたいだった。




かめむし｢今日は早起きできたからさ！｣




『やったやん笑』



かめむし｢ファンミ楽しかったな！



まぁ...俺も、Aに少しは追いつけるようになりたいな｣



『かめむしには、かめむしの良さがあるやん』




かめむし｢せやな！！｣




今日も明るく笑ってら...




かめむし｢Aの歌、かっこよかったなぁ｣




『あー、学校いややなー』



かめむし｢無視！？｣




褒められるのは嬉しいけど、少し恥ずかしい。





かめむし｢俺、Aが居るから結構楽しいで｣




『なんやそれ...』




さり気なく、そんな事が言えちゃったり



さり気なく、車道側をいつも歩いてたり、




隅に置けへんなぁ。




こんな風に歩いてる私達は、傍から見ると、カップルになんて見えたりするんかな。




かめむし｢ね、ねぇA？｣




『ん？』




かめむし｢なんでこの前、俺に...ちゅーしたん？｣




ちゅー？



あぁ...泊まった時の...




『深い意味は、無いよ』




かめむし｢そっか...｣





何が言いたいのか全くわからないけど、
悲しそうな顔をしていることは分かる。




かめむし｢期待...するよ...｣




私はコイツの気持ち、振り回してるのかな




『それ以上になったら今みたいに、バカやったり出来んくなる。関係が壊れるかもしれん。』




『そんな事考えてると、踏み出せへんくて』




かめむし｢Aの好きなようにしたらええやん｣




かめむし｢でも｢好き｣って、そんな壁があっても、破りたくなるもんやと思う。｣




『へぇ..』




眩しいくらい澄んでいた空に、雲がかかり始める。




かめむし｢うわっ、雨降るかな。急ご！｣




『あ、うん！』




私の頭の中では、かめむしが言った言葉が
ぐるぐる回り続けていた。

episode20＊→←episode18＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す