番外編 No side ページ9
『はい、いづみ！あ〜ん♡』
いづみ「ん〜美味しい♡」
とある麗らかな春の日。
MANKAI寮のダイニングテーブルで仲睦まじく食事をする雫といづみ
…と、それをぽかんと眺める春組の面々。
咲夜「ど、どうしたんです…？」
いづみ「ほんとはね、もっと後に言おうと思ったんだけど…」
『俺たち実は…』
結婚しました！と恥ずかしそうに言った二人の左薬指にはそれぞれ金と銀の指輪が光っていて。
それを見て黙っているはずがない人が約二名。
恐ろしい形相である。
真澄「雫やっぱ殺 す」
至「…監督さん？どういうこと？」
シトロン「地雷踏み抜いたネ！」
綴「なんでこういうときだけ日本語流暢なんすか…」
咲夜「け、結婚、おめでとうございます！！」
いづみ「ありがとう！
来年の春一番が吹く頃には赤ちゃんの顔も見せられると思うから！」
至「は？」
『楽しみだねーいづみ！』
いづみ「うん！」
真澄がキッチンから果物包丁を持ち出してきたところで、二人は笑って顔を見合わせ、声をそろえて言った。
「『今日は何月何日？？』」
みんな各々カレンダーをみるなり携帯を確認するなりで日付を見て、なんだと笑った。
四月一日…エイプリルフール。
嘘をついても許される日。
咲夜「はぁ〜びっくりしました！！」
綴「俺も騙された…」
真澄「良かった…監督」
雫といづみの結婚騒動がひと段落し、各々が好きなように過ごしはじめた。
至「雫」
『至！驚いた？驚いた？』
至「驚きすぎて一瞬心臓止まったんだけど」
大成功！と言って笑う雫に、至は貼り付けたような笑顔で 手に持った銀色に輝く銀色の指輪を見せた。
至「これさっき監督さんに貰ったんだけど、おそろで付けようよ」
『…』
至「ジト目やめて
…嘘だよ、冗談。エイプリルフールの」
雫はちらりと時計を見て呆れたように笑い、それから『いいよ』と言った。
嘘ついてもいいのは正午までって知ってるんでしょ、と。
『(誰かとおそろいなんて初めて…)』
至「バレてたかー。これは攻略難度高い」
『でも右ね』
至「おけ」
至「あ、雫は
『…？どうぞ』
至「うん、そっちの方が似合う」
『よくそんな恥ずかしいことさらっと言えるよな…。はいはい。ありがと』
いづみ達「「(
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